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定時後に映画館

仕事の片手間に映画の話をします。

【モアナと伝説の海】先輩プリンセスをいじる「ヒロイン映画」(感想:ほぼネタバレなし)

映画 アニメ

モアナと伝説の海を見てきた。

www.disney.co.jp

私はウォルトディズニーアニメーションスタジオ長編作品を「白雪姫」から「ズートピア」まで現在DVD入手が難しい「トード氏」以外はすべて見ている。一応ファンだ。

 

「モアナと伝説の海」は「アナと雪の女王」以来の、人間の女性が主役の所謂「ディズニープリンセス※」作品なので、楽しみにしていた。が、結果としてどちらかというと冒険にワクワクするような、方向性としては「トレジャープラネット」や「アトランティス」に近しいアドベンチャームービーだったので、良い意味で予想を裏切られた。

 「ディズニープリンセス」の王道を崩していくスタイルが非常に気に入ったので、そこに焦点を当てて感想を書きたい。

 

ディズニープリンセスの定義は色々あるみたいだけれど、以下のまとめ記事に挙げられたヒロインたちをプリンセスと認識して僕は記事を書いている。

matome.naver.jp

なお、現在の日本版のディズニープリンセス公式ページには、白雪姫、シンデレラ、オーロラ姫、アリエル、ベル、ジャスミンラプンツェルが名を連ねている。商業的に大成功しているアナとエルサがいないのが意外。

王子様と正当なラブストーリーを展開し、結婚するオチになる女性というのが共通点、かな。それだと「プリンセスと魔法のキス」のティアナがカウントされていないのがちょっと不可解だけど、知名度の問題かしら。

www.disney.co.jp

そう考えると・・・モアナが「ディズニープリンセス」に当たるかどうかは・・・うーむ。今後の展開に期待。

プリンセスというより、ヒロイン(ややネタバレ)

本作の監督はジョン・マスカー氏とロン・クレメンツ氏。彼らのコンビで作られたディズニー映画は多く、ディズニープリンセスものだと「リトルマーメイド」、「アラジン」、「プリンセスと魔法のキス」。ググって初めて知ったのだけれど、「トレジャープラネット」も彼らのコンビが監督を務めている(大好きな映画だ)。

名作プリンセス映画を作ってきた彼らが、モアナという新ヒロインを通じて描きたかったものとは・・・?と期待するじゃないですか。

いやはや残念、モアナは従来のディズニープリンセスとは一線を画している。

彼女は「プリンセス」というよりも、「ヒロイン」だ。世界を救う冒険者であり、主人公。勇敢に自分の夢や使命を胸に抱き、大海原に繰り出す強き女性。王子様はいない。いるのは強靭な肉体の相棒。

そう、前述したが、映画としての方向性は「アラジン」や「リトルマーメード」よりも「トレジャープラネット」に近い。

それもそのはず。各種マスコミで報道されているから知っている人が多いと思うけど、彼らは「マウイ」という神から着想を得て、この映画の製作に乗り出した。

お調子者でかつてのヒーロー、自信過剰。ガタイが良くて、戦闘シーンが映える映える。そんなマウイとモアナにロマンスが生まれると思うか?皆、思っているか?

ネタバレしてしまうと、ロマンスは生まれない。彼らに生まれるのは恋とか男女としての愛ではなく、冒険を通じて築かれる絆である。そういう映画として割り切ってみると良い。まぁこのトレーラーを見て、ロマンス期待している人はいないだろう。


映画『モアナと伝説の海』日本版予告編

これこそ本当の「美女と野獣」だ。美女・・・ではあるが、まあ表現としては「おてんば娘と野獣」ぐらいが無難だろう。そんな感じの映画だ。

モアナとマウイの掛け合い、戦闘描写を楽しむアドベンチャー(ネタバレなし)

ではこの映画の魅力は?どちらかというと、男の子的な視点で楽しめる良さが多かった気がする。

1.モアナVSマウイ コメディ的な駆け引き

女性が主人公、リトルマーメイドとアラジンの監督・・・視聴者が期待するのは、ディズニープリンセスの王道だ。その期待を逆手に取った、面白い駆け引きがちりばめられている。

細かい内容はネタバレしてしまうと楽しみを奪ってしまうのでやめておくが、「ディズニープリンセスなら~、でもお前は違って~」的ないじりがガンガン入ってくる。ファンであればニヤニヤしてしまうこと間違いなしだ。

個人的に好きなシーンは、マウイが「吐くぞ」と言ったところ。ディズニープリンセスが好きな人なら絶対わかるから、見てほしい。

 

なお、その他にも致命的に頭が悪い鳥「ヘイヘイ」、マウイの入れ墨の「ミニマウイ?」(正式名称はしらん)、感情を持っている海との掛け合いがあり、くすっと笑えるシーンがたくさんある。ここは流石ディズニー映画。

2.戦闘描写

冒険ものなので、戦闘描写がちりばめられている。大きく分けて3シーン。白兵戦×1、大ボス×2なのだが、どちらも力が入っていてガンガン動くもんだから楽しくてしょうがなかった。

なお、モアナもマウイも戦闘映えする特殊能力を持っているので、それがなお良い。

 

<モアナ>

身体能力がそこそこ高く、ちょこまか動き回るアクロバティックな動きが得意。

海を自在に操ることが出来る(正確には協力を仰ぐ、だが)

 

<マウイ>

巨大な体格から繰り出されるパワフルなアクション。

釣り針があれば、任意の動物に変身することが出来る。

 

2人の主人公の役割分担がなされていて、それぞれにこんな特殊能力がある・・・戦闘が面白くないわけない!

海の上を、海中を、自在に滑る様に動くモアナが!巨大な敵を相手に、ハエになって近づき、くじらになって攻撃をぶち込むマウイが!

バトル映画としてしっかりと役割を持てる、視覚的に最高な作品だった。

エンドロールも必見

ディズニー映画といったら、エンドロールの後のおまけ映像。こちらもディズニープリンセスを弄っている内容なので、楽しみにしててほしい。

なお、僕はぼーっとしてたので見逃してしまったが、エンドロールの後半に「シュガーラッシュ」のラルフが絵として出てきた気がするのだけど、もしかしたら他のディズニー作品のキャラクターも現れていたかもしれない。目を見張って最後まで楽しんでほしい(この作品に携わった人がどれだけ多いかよくわかる長さだった)。

 

 

【ひるね姫~知らないワタシの物語~】難易度の高いリアルを、ファンタジーで描く(感想:ネタバレなし)

映画 アニメ

ひるね姫~知らないワタシの物語~」を見てきた。

wwws.warnerbros.co.jp

 

公式サイトを見て、豪華キャストを見て、めちゃくちゃお金かかってるんだろうなあと思いながら劇場に足を運ぶ。

監督は神山健治さん。「東のエデン」が好きだったので、期待に胸を膨らませていたが、見終わった後の感想は「スゲー制作難易度高そうな映画だったろうなあ」だった。

近未来(東京五輪がある2020年だ)に生じるであろう難しいテーマを、見る人の裾野を広げるために「夢」というギミックを使いながら、誰もが分かりやすく楽しめるように噛み砕きながら描き切った。

これはネタバレなしで見ていただきたいので、どうにか内容に踏み込まないように感想を書いていきたい。難しいなあ。

現実と夢をリンクさせてバランスをとる

まずは、公式サイトのイントロダクションをご覧いただきたい。

wwws.warnerbros.co.jp

まさしくこれだなーと思える一文があるので、引用させていただく。

今より少し先の未来を舞台に、夢と現実をスリリングに行き来するロードムービーが誕生した。

この映画は主人公森川ココネが生きる現実と、彼女が見る夢が交互に展開されていて、現実と夢がリンクするようになっている。

上手いなあと思うのが、現実ではあくまでもリアリティのある2020年の問題を描き、夢の世界では派手なアクション・カメラワークを駆使して現実で起きている問題を分かりやすく童話風にアレンジしたストーリーを展開している。

徹底的に役割分担を行っているのだ。なぜこのような構成にしたか。こちらもまたイントロダクションからの引用なのだけれど、

本作は、「AI」「ネットワーク」「未来への願い」と、これまで神山監督が描いてきたさまざまなモチーフも重要な要素として盛り込まれている。その点で、本作は神山監督のキャリアの集大成でもあるのだ。

とある。

つまりは、神山監督がやりたいことが徹底的に詰め込まれた映画なんだと思う。激しいアクションシーンも、2020年のリアルな課題も、全て彼がやりたいことを実現したのが、「ひるね姫」なのだ。だから、彼のファンからしたらたまらない映画なんだと思う。

 

まぁこれは僕が勝手に作り手側の意図を邪推しただけの話だから、余談だ。視聴者側からして、この「現実」と「夢」のギミックはどう作用したかも言及しておきたい。

バランスをとる、と見出しに書いたが、まさしくその通りで、適切なタイミングで夢と現実が入れ分かることで、ダレることを防いでいる。いつも新しい刺激が与えられているようなイメージだ。

一方で、「早く現実の続きが見たいのに、また夢!」「場面がころころしすぎて」みたいな意見はあるかもしれないが、まぁそこは見る人によるのかもしれない。

 

あとは見る人の裾野を広げたというのもあると思う。「夢」のおとぎ話のおかげで、大人だけが楽しめる作品ではなくて、子どもも楽しめる作品になっているのではないだろうか。ジョイという可愛らしいキャラクター、巨大な鬼とロボットの戦闘、それがあるだけで子ども達は楽しめるだろうし、それだけでは退屈してしまう大人たちにとっても、仮に現実部分のパートだけを拾ったとしても楽しめるようになっている。

トレーラーではあまり言及されていなかったが、この映画では家族愛が前面に押し出されている。そういう映画を、親子二世代で見に行けるようにしたのは、素晴らしい工夫なのではないだろうか(僕の隣に座っていた人が、家族連れのお父さんだった)。

キャストは正解だと思う。

アニメーション作品に、声優さんを起用せずに、俳優さんやタレントさんに声を当ててもらうことに対する意見は賛否両論だ。

ひるね姫」は有名な俳優が名を連ねる「豪華キャスト」でお送りしており、本業の声優よりも俳優の方が多いぐらいだ。

僕は、この映画に限っては、このキャストで正解だと思った。どのキャストをとっても、違和感はあまりなかった。

特に、主人公森川ココネを演じた高畑充希さんが最高。方言可愛いし、抜けた感じの声が可愛い。何をとっても可愛い。

ちなみに、主題歌の「デイ・ドリーム・ビリーバー」を歌ったのも、彼女。歌上手いんだねー。ナイスカバー


映画『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』主題歌予告(デイ・ドリーム・ビリーバー)【HD】2017年3月18日公開

ロードムービーらしい、ちゃんとした街並み

ネタバレになるからあまり書かないが、主人公森川ココネちゃんの地元、岡山県倉敷市から現実世界の舞台は動いていく。街並みの描写がしっかりしていて(実在する企業の看板も容赦なく描いている)、ここが聖地!と明確にわかるようになっているのが、オタク心をくすぐる。

なお、公式で聖地のスタンプラリーを実施しているらしく、こんなものを劇場でもらった。

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倉敷市でスタンプラリーをすると、オリジナルグッズがもらえるらしい!

ぜひチャレンジしてみては?

 

 

 

【ラ・ラ・ランド】エンディングのビタースイートこそがLA・LA・LAND(感想:ネタバレだらけ)

映画

今更ながらLA・LA・LANDを見てきた。最高だった。
(「ラ・ラ・ランド」よりも「LA・LA・LAND」の表記がしっくりくるよね)

gaga.ne.jp

もう見ている人が多いと思うので、ネタバレ前提で感想を書いていきたい。

この映画はミュージカル映画なのだけれど、音楽が良かったのは当然として、僕が特に気に入ったのはそのストーリーだった。

予想を裏切るエンディング(ネタバレあり)

まずは、公式サイトの「STORY」を見てほしい。

引用させていただくと、こんな感じだ。

夢を叶えたい人々が集まる街、ロサンゼルス。映画スタジオのカフェで働くミアは女優を目指していたが、何度オーディションを受けても落ちてばかり。ある日、ミアは場末の店で、あるピアニストの演奏に魅せられる。彼の名はセブ(セバスチャン)、いつか自分の店を持ち、大好きなジャズを思う存分演奏したいと願っていた。やがて二人は恋におち、互いの夢を応援し合う。しかし、セブが店の資金作りのために入ったバンドが成功したことから、二人の心はすれ違いはじめる……。

 僕はあらすじを見てからこの映画を見たのだけれど、トレーラーの雰囲気から察するに、「ハッピーエンド」の作品だと予想していた。
 このあらすじから浮かんでくる最高のハッピーエンドといったら、「ミアもセブも夢を叶え、2人で幸せに暮らしました」だろう。

 現代のおとぎ話的ミュージカルを想像する。僕もそうだった。

 

 だが、実際は違った。100%間違えているわけではないが、50%は間違えている。

 最高のハッピーエンドではないが、絶妙にハッピーエンドなのだ。

 その甘美な夢の中にほろ苦さがある、ビタースイートな感じがたまらない。

 

 終盤までのあらすじを追うと以下のような感じだ。

 

 女優を目指すミア、自分のジャズバーを持つことを夢見るセブ
 出会いは最悪だが、映画館を見に行ったことをきっかけに恋に落ちる。
 セブは金のために自分の夢をゆがめた形で「ウケる」バンドに所属。彼は現実を生きようとし、ミアはそれでも夢を追う。

 そんな中、ある晩の喧嘩で2人は疎遠に。

 ミアも女優を目指して1人舞台に挑戦したが、(彼女の心象として)失敗。彼女も夢をあきらめてしまう。だが、その舞台を見ていたお偉いさんからセブのケータイに電話がかかってきて、彼女にチャンスが巡ってくる。
 夢を諦めかけていたミアを夢の舞台に引き戻したのは、セブだった。

 

 まぁ、ここまではわかる。夢を追うストーリーにおける王道の挫折と再生を描いているし、恋愛の王道における出会い、すれ違い、再生を描いている。

 

 だが、ここからが面白い。予想を裏切っていく。
 彼らはお互いの夢を追って一度別れることする。愛しているという言葉とともに。
 そして、5年後。ミアもセブも夢を叶えるが、ミアはすでに結婚をしていた。

 セブが自分で開いたバーにミアとその夫が訪れ、お互いが頷き合うシーンでエンド。

 なんだよ、2人は結ばれないのか!!!
 これはハッピーエンドなのか?
 文字面だけみたら、ハッピーエンドではなさそうだが、2人は間違いなく幸せそうなのだ。
 それが、この映画の魅力である。 

最高の「もしも」が手に入らない絶妙なビターさ。最高のエピローグ。

 ミアもセブも、すべてを手に入れようとしなかった。

 中途半端を良しとせず、夢を追うために愛する人と別れることを決めた。

 その結果、彼らは自分の夢を叶えた。

 しかし、5年後、お互いに夢を叶えた後、再会してしまったときに思うことは。

 自分の選択が間違えだとは思っていない。夢を叶えられた。愛する人も夢を叶えた。
 だけど、「もしも」こんな形で夢を叶えられたら。

 彼らはその最高の「もしも」を想像する。夢をお互いが叶え、それでいて2人が結婚していた未来を。

 このシーンがたまらない。これまでのストーリーにおいて、彼らが最良の判断をしたときの「もしも」を描いた7:40秒(サントラの「Epilogue」の再生時間が7:40だったから、たぶんそれぐらい尺があるのだと思う)をエピローグとして描き、最後にミアとセブが頷きあって、「LA・LA・LAND」はエンディングを迎えるのだ。

 このエピローグが秀逸。今までのシーンを別の角度からおさらいしながら、ミアとセブの出会いから別れまでを描き、かつ音楽は劇中曲のメドレーのようになっていて、グランドフィナーレにふさわしい。

このシーンのためだけに、もう一度見てもいいぐらい良かった。


『ラ・ラ・ランド』本予告

 予告編のピアノを弾いた直後のキスも、「最高のもしも」のシーンだ。予告編を見てから映画を見に来たので、最初セブが邪険にミアを押しのけて店から去っていったとき、びっくりした。

夢幻なミュージカルではなく、楽しい現実を見せてくれるミュージカル。

最高のハッピーエンドではないが、ほろ苦い余韻のあるハッピーエンド。我々が背伸びしてギリギリ届くような幸せが、しっかり描けていると思う。こんなの映画の中だけじゃん、とはならない。ある程度納得のいく形で、エンディングを迎えるのがLA・LA・LANDの良さだと思う。

特にセブがまだ(おそらく)独り身で、ミアはセブの前に交際していた金を持ってそうな男とよりを戻して結婚しているのが妙にリアルで泣きそうになった。男は夢を見続けるんだなあ。

ちなみに、サントラに付属されている冊子に書いてあったのだけれど、本作の監督デミアン・チャゼル氏は夢の実現のために一度離婚しているとのことだ。

同じく彼の作品である「セッション」はドラマーの話だが、デミアン・チャゼル氏はジャズ・ドラムに打ち込んでいた時期があったらしい。

どちらも名作だと思うが、彼の作品のリアリティは彼が歩んできた人生が投影されているものだと知ると、名作で然るべき名作という感じで面白い。作品の裏に人の歴史ありだね。

 

 

【SHIROBAKO】働く女の子シリーズにおける、高梨太郎と平岡大輔という男の価値(感想:ネタバレだらけ)

アニメ

shirobako-anime.com

 

今更過ぎるが、SHIROBAKOというアニメを一気見した。

星野源オールナイトニッポンが好きで、毎週通勤時間を使ってradikoで聴いているのだけど、彼がSHIROBAKO大好きと話していたからだ。

www.allnightnippon.comhttp://www.allnightnippon.com/hoshinogen/

 

元々、「劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME」公式サイトを見ていて(なおTVアニメは見ないで劇場版だけ見るという暴挙を犯した。それでいて面白かったから、ビックリだ。)P.A.Worksのアニメーションつながり、かつ「働く女の子シリーズ第2弾」として、「SHIROBAKO」には興味があったので、ちょうどいいきっかけとなった。

 

友人からBDボックスを借り、一気見する。24話なので、土日を潰して2日間で見終えた。

 

面白かった!

 

主役の5人の女の子たちがそれぞれの夢に向かって、壁にぶつかりながらも、それを乗り越え、それぞれが小さな成功を掴み、5人が一つの作品に集う様は最高である。

23話、しずかが妹役の声優として抜擢され、それに涙をこらえらず泣いてしまうあおいが、最高のクライマックスだとおもう。激しくもらい泣きしてしまった。

 

まぁ、このアニメを見て感動し、仕事って良いなあなんて思ったり、そこは皆が同じように抱く感想だと思う。では、この記事で何を書きたいか。僕は考えた。

 

そして、圧倒的な存在感とウザさを兼ね持った、高梨太郎、そして平岡大輔という男に焦点を当てた。

shirobako-anime.com

 

放映からかなり時間が経って、既に語り尽くされているであろう作品であるからこそ、「働く女の子シリーズ」において決して主役を張ることはできない男性について語ってみたい。

 

「仕事ができない」困り者を担当する男たち。

SHIROBAKOは仕事を頑張る女の子たちを描いた作品である。彼女らを応援し、あるいは感情移入するためには、ある程度「仕事のリアル」が描けていないとならない。

アニメの制作現場のリアルは分からないが、僕も社会人である以上「会社で働く」ということのリアルは分かっているつもりだ。
SHIROBAKOは、いろんな人とチームになって一つのことを完成させる仕事の本質を描けている作品だと思う。アニメらしい脚色をされながらも、リアルを逸脱している作品ではない。

 

その「リアル」を描くのに、要素として必要なのが、「トラブル」だと思っている。

仕事の美しい部分だけではなく、起こり得るトラブルや壁をしっかりと描くことが、「あぁ、こういうことってあるよね。仕事っていいところだけじゃないよね」というリアルを、それらトラブルを試行錯誤の結果乗り越えて成功を掴むところを描くことが、「やっぱり仕事っていいよね」というフィクションならではの感動を、担保する。

 

だが、仕事におけるリアルな「トラブル」を描くのはなかなか難しいのではないだろうか。

僕も社会人として働いている身であるが、「許される失敗」と「許されない失敗」がある。そして大きなトラブルを生み出すのは、たいてい「許されない失敗」であり、残念ながらそれら失敗は「許されない」と言われるだけあり、第三者的に見ると明確に心象が悪い。

「働く女の子」シリーズであるSHIROBAKOにおいて、「働く女の子」の視聴者からの心象が悪くなるのは問題である。アニメーションだし「キャラ萌え」という重要な要素を排除するわけにはいかないし、致命的な失敗や「こんな働き方っていいんだっけ?」と視聴者に対して投げかける役割を女の子たちに担わせるわけにはいかないのだ。

 

そこで、登場するのが、「仕事ができない男たち」である。

ノリと勢いと調子の良さで乗り切ろうとし、最終的に宮森に尻拭いをさせる高梨太郎。

徹底的効率主義で、協調性がなく、クオリティを担保しようとしない平岡大輔。

メインキャラクターではないが、変な話、編集者茶沢信輔も仕事ができない男だ。

 

彼らが仕事の悪を演じ、それがチームに損害を及ぼし、その損害を主人公宮森が乗り越えていく形で、仕事の酸いと甘いをSHIROBAKOで描いているのだ。

そういう意味で、高梨太郎および平岡大輔は、とても重要な役回りを演じていると言える。放送当時のまとめサイトなどを見てみると、結構視聴者から彼らへのヘイトは高めなのだけれど、それは制作サイドの思惑通りなのではないだろうか。

リアルな、仕事できないっぷり

高梨太郎も、平岡大輔も、本当にこの世に存在しそうな「仕事ができない男」なのが面白い。茶沢さんについては、あまりに酷すぎて少々現実味にかけていたが、サブキャラクターなのでこれぐらいでいいのだろう。

 

高梨太郎はディレクションを行う立場の「制作進行」でありながらも、その役目を担えていない様が面白い。

例えば、5話から6話にかけて発生する遠藤と下柳のトラブルは、完全に彼の無能を露呈させている。

情報の横流しを考えずに行った結果、伝言ゲーム的情報の齟齬が発生し、問題発生。

更に問題が発生した後も、その問題を隠蔽して自らの力で解決を行おうとし、さらに事態を悪化させる始末。

自ら考えることを放棄する、炎上するまで問題を上長に報告しない。高梨君も新人という設定だったが、新人がよくやりそうなミスを綺麗に体現している。

 

平岡大輔は協調性が欠如しているが、ある程度仕事ができる社員だ。高梨太郎とは別のアプローチで「仕事ができない」。高梨太郎の「人は良いけど、徹底的に適当」という仕事のできなさがマンネリと化していたところで、彼を登板させる良采配。

彼は自らが中途半端につけてきた経験をもとに判断し、社内のルールや適切な仕事の進め方を 切り捨て、周りに迷惑をかけるタイプだ。

朝礼に出ない。効率極振りの仕事の仕方で、アニメーターに迷惑をかける。態度が悪く、周りの人と喧嘩しちゃう。

この手の非協力な人間性は、職場にボディーブローのようにじわじわとダメージを与えていく。さらにその人間性が社外に及んでしまうと、「仕事を受けたくない」という事態にもなりえるのだ。

 

彼らのような「仕事ができない」人間たちは、本当にそこら中にいる。うじゃうじゃいる。仕事をする以上、彼らとの付き合い方、彼らをいかにコントロールするかを学ぶのは必要不可欠だ。

 

そして、SHIROBAKOにおいて、見事ダメな男たちを手なずけ、仕事を円滑に進める役目を果たしたのが、我らが宮森である。

そして、彼女はより有能な制作進行として、魅力的な「働く女の子」としてさらに輝くのだ。高梨と平岡を踏み台に。

宮森、すげー!宮森、やったぜ!と我々視聴者は思う。

あぁ、不憫な男たち。でも、君たちは重要な役割を担っているんだぜ?

 

それでも、「できない男」は活躍する。

SHIROBAKOの良いところは、「できない男」がしっかりと活躍の爪痕を残すところだ。

高梨は安藤つばさ、佐藤沙羅ら後輩社員が入社してからは一番近い先輩として彼らを教育する立場に一応身を置いているし、矢野エリカが帰省するとなったときには文句も言わず栃木まで車を走らせる。社交性が全くなかった平岡の心を多少なりとも開かせたのも、彼だろう。

愉快で向こう見ずな人間性が、職場において実は良い方向に作用している。

 

平岡は?というと最後まで挽回の機会はあまりなかったように思える(アニメのクオリティと制作スピードを天秤にかけて迷っている宮森というシーンがあったが、このアニメでは基本的に「良い物をつくる」に軸足をおいているので、効率的な行動が評価される場面は少ない)。

だが、彼が専門学校時代にアニメに対して熱い思いを持っていたことは第三者の口から述べられているし、原作レイプしたアニメを語る際に悲痛な表情を浮かべるなど、彼がアニメを好きだということは作中でしっかりと触れられていた。

ほんのちょっとのシーンだが、最終話付近で光の速さで単純作業をこなす彼が描写もされていた。彼の効率が大好きな様が活躍していることを、しっかりと視聴者には提示しているのだ。

 

あくまでも「働く女の子シリーズ」。それでも男たちは活躍する。「働く女の子」を持ち上げるという意味で、そして、「働く男」として。これも、SHIROBAKOの良さの一つだと思う。

余談

SHIROBAKO、会社が舞台なこともあり、「飲み」のシーンが数多く存在する。結構僕は、「飲み」のシーンが好きだ。

大人の女性同士のサシ飲みはしっぽりとおでん屋台で、ダメ男たちの飲み会は泥酔するまでチェーン店で。

若手5人の女子会は写真とか撮っちゃって可愛らしく、おっさんが独りで酒を飲んでいるのは哀愁が漂っていてかつ翌日記憶をなくしている。

ここでも男女の格差が大きく出ていると思うのだけれど、男性の立場からすると、ことごとく男性の飲み会の描写は的を射ている気がする。

女子だけの飲み会はあんなに美しいのか。本当にあんななのか。フィクションと現実の差が、わからない、わからない・・・。

 

ということで、SHIROBAKOについては以上。また働く女の子シリーズを作ってほしいなあ。

 

ブリリアショートショートシアターは優秀なデートスポット。

映画

なーにがデートスポットだ。お前はいつも独りで映画館に行っているだろう?と自嘲気味でキーボードを叩いているが、本当のことなのだから仕方があるまい。

 

ブリリアショートショートシアターという映画館がある。簡単に言ってしまえば、ショートフィルムを公開している常設映画館だ。「みなとみらい駅」から徒歩6分で着く。

ここが、とてもデートスポットとして優秀だったので、ブログに書くことにした。

 

僕が誰と行ったのか、そもそも独りだったのではないか、さらに言えば僕という人間が語る優秀なデートスポットに価値があるのか、などなど説明しなければいけない前提が数多く存在するが、割愛。

「ブリリアショートショートシアター」がなぜデートスポットとして最適なのかを順を追って説明していきたい。

映画館は気楽にデートができるコンテンツ

映画館は優秀である。

コミュ障であろうと、相手との距離感をつかむのが難しかろうと、2人で映画館に入り、作品が上映されてしまえば基本的には向き合う相手は作品だけだ。喋らずとも、駆け引きをせずとも、2人で時間を過ごすことが出来る。

「いや、話さないと意味がないじゃないか。距離が縮まないじゃないか。」という「映画館デートスポットとして無能論」も存在するが、そんな上級者向けの話をしているわけではないし、僕ができるわけがない。

飲みに行くだけでは物足りない。昼間から気になる人と会う「デート」的なものを楽しみたいが、どこに誘えばいいかわからない。デートをしたいとは言ったものの、素面で2人で長い時間を過ごすのは少々ハードルが高い。

そういう心の童貞たちへの救いのデートコンテンツこそが、映画館だと僕は言っているのだ。

映画を見てるだけで2人で過ごせる。さらに、映画を見終えた後には、2人の共通の話題が生まれるため、会話も弾みやすい。

デートスポットとして優秀な理由は、その気軽さと映画を見終えた後に会話が弾むという点にある。まず、ここを押さえていただきたい。

だが、時に映画は失敗する。

カップルの最大の敵は「リアクションがとりにくい映画」だと僕は思っている。

映画館デートのリスクは、作品の出来で、デートの明暗が別れてしまうということだ。

下手にエロかったり、グロかったり、叩いて盛り上がれないほどつまらなかったり……そういう作品を引き当ててしまうと、誘った側の男性としては「やってしまった」という罪悪感とともにおそらく映画館の後に行く予定だった食事なりカフェなりを過ごさなければいけなくなるし、女性側としては「うっわ、マジセンスねーの選んできたw」とその時点で男を切り捨てるだろう。

インターネットで情報が溢れかえっている今、こういった失敗をするリスクは小さくなってはいるが、それでも人の映画への好みはわからない。

僕はある程度映画の本数を見ているので、相手が好きな作品を何個かあげてくれれば、上映中の映画の中からそれっぽいものを選ぶことはできるわけだが、そんなスキルを持ち合わせた人間などそうそういないし。

そもそも、そんなめんどくさい工程を踏んで映画に誘う男など気持ち悪いことこの上ないので、作品を何個かあげて、女性が見たいか見たくないかを訊いて、それで見る映画を判断するのが普通だ。

しかし、女性が見たいといった映画でも、それが当たりであるとは限らないのが難しいところ。そして、本人が見たいと言った映画であるのにも関わらず、つまらなかった時のダメージは男側が背負うことになる(メンタルが強い人なら大丈夫なのかもしれないが、そういう人向けに書いている文章ではない)。

 

私事だが、過去に「ケープタウン」という映画を女性と2人で見に行って、陰鬱な雰囲気で映画館を後にするという最悪の経験をしたことがある。こういう悲劇が生まれる可能性があるのが、映画館デートなのだ。

capetown-movie.com

 

閑話休題。ここまでで僕が言いたいことをまとめておこう。

映画館デートは誘いにくい。だが、失敗するリスクは避けられない。

 

そして、作品を言い訳にできないどうしようもない問題もある。じっと座り作品に集中して2時間を過ごすのは結構疲れるのだ。相手方の女性がそれに耐えられる人かどうかも考えなきゃいけない。

(終わったら女性側が疲弊していたら、男性としてはちょっと申し訳ない気分になるでしょう?)

 

 つまりは、安易だと思われている映画デートも、しっかりと対策を練らなければ結構失敗してしまう可能性は潜んでいるのだ、ということが言いたい。

 

そこでショートフィルムである。

ショートフィルムとは何か。せっかくブリリアショートショートシアターのサイトで説明してくれているので、引用させてもらう。

長くて30分、短いものはわずか1分という「ショートフィルム」。日本では「短編映画」と訳されるが、映像文化の先進国アメリカや、ショートフィルムの歴史の長いヨーロッパでは、通常の映画とは区別され、映像表現のジャンルとして確立しています。

 

簡単に言うと、短い映画だ。

察しの良い皆さんならもうすでにお分かりだと思うが、この時点で「映画デートのリスク」を一つ回避できている。

長くて退屈な映画ほど疲れるものはない。長くても30分程度の映画ならば、仮に相当つまらないとしても、精神を摩耗することはないだろう。

 

しかし、我々デート初心者の不安は尽きない。

「短かろうがつまらなかったら、この後のデートお葬式みたいになるよね?」

思うだろう? だが大丈夫だ。これを見てほしい。

 

THEATER PROGRAM [Brillia SHORTSHORTS THEATER]

 

こちらは「ブリリアショートショートシアター」のプログラムである。もちろん上映作品は期間によって変わるが、ポイントは「ほぼすべてのプログラムにおいて、複数作品が上映されていること」である。

 

つまり、1枠のチケットを購入したら、3~4本の映画を見ることが出来るのだ。究極のリスクヘッジ。上映される4本ともつまらない映画なことなど、滅多にない。

それに、複数本上映されるメリットは他にもある。男性的には上映後にいかに会話を盛り上げるか、会話のきっかけを作るかが重要かと思うが、上映作品が複数あると会話の引き出しが多くなってとてもやりやすい。

 

「どれが一番好きだった?」の魔法の一言で会話が始まり、そのあとも作品同士を比較することで、かなり映画の感想が語りやすくなる。

普通の映画を見に行った時には、「比較」という手が使いにくい。比較対象として語りたい作品(同じようなジャンルとか、テーマとか、監督とか、スタッフとか)を相手が見ているとは限らないからだ。

しかし2人で複数本を見ているならば話は別で、一緒に見た3~4本という同じバックグラウンドで、語ることが出来るのだ。

 

仮に全部の作品がつまらないという究極のはずれを引いてしまった場合でも、それぞれの作品に特徴の違いがあれば、「どれが一番好き(マシ)だった?」という会話を生むことが出来る。趣味趣向を探るきっかけを作ることは可能なのだ。失敗したときの取り返しがつきやすいというのも魅力である。

 

なお、3本も4本も上映されたら、ショートフィルムの(デートにおける)良さである「短くて疲れないこと」が損なわれるのではないか?と心配する人もいるかもしれない。

大丈夫だ、ブリリアショートショートシアターでは、1プログラム60分と決められている。60分ならば、大抵の劇場作品より短いし、TVドラマと同じ尺ぐらいなので、さすがに耐えられない人は少ないだろう。

ブリリアショートショートシアターデートに、隙はない。

行ってみよう

映画館デートは気軽であるが、リスクがある。しかし、ブリリアショートショートシアターデートにおいては、そのリスクの一切は排除される。

じゃあ、いかない理由はないだろう? ということで、次は行き方である。

 

なお、最後にダメ押しで一つ。「ブリリアショートショートシアター」は立地もとても良い。

ACCESS [Brillia SHORTSHORTS THEATER]

新高島駅か、みなとみらい駅から徒歩5分程度。

横浜エリアの精錬された美しさはデートにはぴったりだ。汚い部分が一切ないようにさえ思える。それに、娯楽は尽きない、何でもあるのだ。海辺、観覧車、ちょっと歩けば中華街。夏にはピカチュウ

そもそもデートスポットとして優秀な横浜エリアに、ちょっとした時間で見れる映画館。鬼に金棒である。

 

さて、閑話休題。僕はみなとみらい駅ではなく、新高島駅から行った。

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4番出口から出ると、こんな感じ。ちなみに休日だったが、だいぶ空いていた。

 

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ひたすら真直ぐ歩く。夜は少々怖いかも。

 

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歩道橋で道路の向こう側へ。この公園のような場所を超え、写真にある大きな建物2つの間の道をまっすぐ行く。

 

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ついた。映画館感はなく、普通のマンションの一角にありそうな雰囲気。

 

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入口もこじんまり。

 

こんな感じである。

※中に入ってからは人が多くて写真を撮る勇気がなかった。残念。

 

ちなみに、この映画館は窓口でしかチケットを買えない。しかし土曜日に行ったときでも、席には余裕があったので、あまり心配することなく当日足を運べばよいと思う。

いざとなったら、劇場にカフェもあるので、そこで1時間ぐらい時間をつぶそう。

今回のオチ

RENTAL(レンタル) | SERVICE [Brillia SHORTSHORTS THEATER]

映画館を貸し切ってのプロポーズまでできる、ブリリアショートショートシアター。

恋する全ての男性の味方であることは言うまでもない。ぜひ、女の子を連れて行ってみよう。

※ブログ用に写真撮っている時点で、私がどのようなシチュエーションでこの映画館を訪れたかは察してほしい。何も言うな。

 

 

【追い詰められた人向け】ITパスポート試験に1日の勉強で合格する方法

社会人生活

【ITパスポート試験】情報処理推進機構という試験がある。

この記事は、試験日の前日まで努力を怠ってきた人間が、合格するためにどうやって足掻くべきかを説明したものだ。真面目な人、受ける気がない人は、「戻る」ボタンを押してくださって構わない。

ただ、ITパスポートに限らず、どんなペーパーテストでも最低限の努力で通過する方法はほぼ共通している。勉強が嫌いだが、効率的にいい点数を取りたい人も読んだらちょっとした参考にはなるかもしれない。

 

一応ITパスポートが何たるものかを簡単に記載しておこう(流石に前日まで勉強してなかった人でも、試験の概要は知っているはずだが)。公式HPから転載する。

iパスは、ITを利活用するすべての社会人・学生が備えておくべき
ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。

 とのことだ。

IT系の知識持ってるぜー!!!と自慢するための試験ということだね。

ちなみに世間に疎い私でさえも、「ITパスポートは簡単」との噂を幾度となく聴いたことがあるので、自慢にはならない可能性が大いにある。が、ITの知識持ってるぜー!!!と証明することは出来そうだ。

 

私は会社で「取得してねー」と言われ、「じゃあ取得しますか」と勉強を始めたのだけれど、怠惰な性格のせいで(あるいはおかげで)、試験日の前日をほぼノー勉※の状態で迎えた。結局勉強を始めたのは、1日前というオチ。

「じゃあ取得しますか」じゃねえよ、通達は試験日の6か月ほど前だったぞ。

 

※ほぼノー勉という表現が正しいかどうかわからないが、通勤時間を使って教科書を1冊流し読みはした。「ほぼノー勉」という表現を取ったのは、試験日前日になって内容を確認したところ、一切記憶に残っていなかったので、「あの通読は勉強ではなかったのだろう」と判断したためだ。

 

で、当日試験を受けに行ったのだけれど、結果は合格。

 

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ギリギリを攻めたが、合格は合格。前日勉強でもどうにかなることを証明してみせた。

 

というわけで、私同様追い詰められた皆様に、ぎりぎり合格を手に入れる方法を伝授させていただきたい。一緒に楽して合格しような!

Step0 試験を申し込む 

 前日段階で試験申し込んでなかったらびっくりだが、ITパスポート試験はしょっちゅうやっている。僕も詳しいことはよく知らないが、しょっちゅうやっている。だから、大丈夫だ。明日受けられるかもしれないぞ。

【ITパスポート試験】受験申込手順

 詳しくはここを見てくれ。

Step1 試験の仕組みを知る 目標10分

まず、試験の内容や合格の基準をしっかりと調べよう。合格するための最短距離を分析するのことが、怠惰を極める秘訣となる。

ご丁寧に、公式HPにも記載されている。

【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲

 

簡単に説明すると、

◇ITパスポートは3分野から出題される。計100問、うち8問は採点されない。

◇全体で6割以上の点数を取れば、合格。

◇各分野で3割以上の点数を取らなければ、不合格。

といった内容の試験だ。

ちなみに、3分野中「テクノロジ系(IT技術)」と呼ばれる分野が45問と最も多く、「マネジメント系(IT管理)」と呼ばれる分野が20問と最も少ない。

 

これらの情報から、導かれる楽するための合格戦略は以下の通りだと思われる。

◇出題数が多いテクノロジ系を中心にインプットする。

◇出題数が少ないマネジメント系は最低限の勉強に留める。

 

とりあえず、私はテクノロジ系ばかり攻めて、マネジメント系とストラテジー系は適当に流すことをまずは決めた。

※テクノロジ系が結局のところ最も点数が低かったので、勉強しなかったらおそらく試験に合格していなかっただろう。

Step2 教科書を読む×2回 目標3時間

とりあえず方針を決めたら、教科書を読んで、どんな問題が出題されるのかを把握しよう。2回と書いたのは、私が2回読んだからだ。後述するが、Step 5でもう一度教科書は読むので、計3回通読したことになる。

 

私が選んだ教科書はこちら。

 猫のイラストが可愛く、項目が「時々出る」「必須」「超重要」と出題頻度ごとにわけられているので、効率的に勉強するのに役立つ。

猫のイラストは関係ねえだろって思った人。勉強するうえで最も大切なのはモチベーションだということは、この記事を読んでいる君自身が分かっているはずだ。私はどうにか猫ちゃんによって、崩れ落ちそうなか細いモチベーションを奮い立たせたのだ。

 

2回読むと言ったが、前日から勉強を始めた我々には時間がない。普通の読み方などもちろんしない。読み方は以下の通り。

 

【1回目】 目標30分

流し読み。ぺらぺらーっと、見開き1ページあたり5~10秒ずつ。ページは一切飛ばさず、赤字や重要そうな用語だけ頭にひっかけるように読む。例題みたいのが各パートの最後に載っているが、それは無視。

 

【2回目】 目標2時間30分

必須・超重要という項目だけ読む。一般に「読書」と言われている、ちゃんと内容が頭に入るレベルのスピードで読む。

分厚い教科書ちゃんと読むなんて無理じゃない?と思う人もいるかもしれないが、実は1度流し読みをしているので、あまり時間はかからないはずだ。実際に試してみてほしい。

 

この工程については、私は普段から本を読んでいるので、計1時間半ぐらいで済んだ。

 

Step3 自分の得意・苦手を把握する 目標5分

教科書を2回読み終えれば、大体自分の得意分野と苦手分野がわかるはずだ。

それを把握してから、Step4に行ってもらう。この後の勉強の効率が全く違ってくるわけだ。

 

私の場合は、経営学部で4年間遊びほうけていた学業に励んでいたこともあり、ストラテジ系は頭に入っていた。

しかしテクノロジ系はてんでダメ。マネジメント系はまあ、そこそこわかりそうだ。

 

これぐらい把握しておけば問題ない。全部苦手なら、全部苦手で諦めて次にいこう。

Step4 過去問をひたすら解く 目標:かけられる時間をひたすらつぎ込む

ここが最大のポイント。過去問を制するものが、本番を制す。

同じ問題が出るわけではないが、問題の傾向はわかるし、インプットした知識を問題を解くという行為によってアウトプットすることで、知識はさらに定着する。

過去問を解く→間違える→覚える

のサイクルを何回も何回も繰り返すのだ。

 

過去問はこのサイトで解いた。

ITパスポート過去問道場|ITパスポート試験.com

 

このサイト、「分野を指定して出題」という優秀な機能が付いており、自分が苦手な部分だけを重点的に学習することが出来る。

ここで、Step3の自分の得意・苦手を把握していることが活きてくる。

我々には時間がない。なので、苦手な分野だけ選択しひたすら解くのだ。得意な分野については、もはや自分の感覚を信じる。

 

しかし、「まんべんなく苦手!」とか「どこが苦手かもわからない!」という人もいるだろう。そういう人は、以下の手順でやってみてほしい。

 

◇まんべんなく苦手

点数配分が多いテクノロジ系を重点的に攻め、その後マネジメント・ストラテジ系を軽く解く。

3割取れないレベルで苦手な部分をつぶすこと、そしてテクノロジ系でひたすら点数を稼ぐことが重要。

 

◇どこが苦手かわからない!

模擬試験形式で出題→半分の問題形式で実施→どの分野が苦手か判別→苦手分野に絞って出題。

 

ちなみに、僕はストラテジ系は一切やらずに、テクノロジ系とマネジメント系だけで出題を繰り返し、最終的にはテクノロジ系だけで過去問を解いていた。

なお、時間がなかったので、模擬試験はやっていない。


ジャルジャルコント『びっくりした話』

夜ご飯を食べた後、急にジャルジャルが見たくなって、そのせいで勉強時間が4時間ほど減った。

 

Step5 最後に不安な用語を頭に詰め込むべく、教科書を通読 目標30分

過去問を繰り返し解くことで、ある程度の知識は頭に入っているとは思うが、ITパスポートのいやらしいところは同じようなアルファベット3文字の言葉が量産されていることだ。

相当頭がよくない限り、全部の用語を1日で覚えきるのは不可能だろう。

 

というわけで、最後の仕上げとして、自分が確実に覚えてられないような用語を頭にぶち込むために教科書を読み直す。

この際、試験前にちょっと確認できるように、付箋等でマークしておくと安心だ。

Step6 ちゃんと寝る 目標8時間

試験に寝不足で臨むなど言語道断。しっかりと寝よう。徹夜して暗記しようとするよりも、適切な睡眠時間を確保して臨んだ方が点数は良くなると思う。試験時の頭の働きが全然違うからね。

Step7 試験を受け、合格する 目標2時間

あとは試験を受けるだけだ。

【ITパスポート試験】試験の流れ

まあこんな感じなので、頑張って2時間で問題を解いてほしい。

Step5でマークした部分を試験直前に頭に入れておいて、試験が始まった瞬間に紙に書き下すというせこい戦略で確実に点数を伸ばしていこう。

なお 、ITパスポートはパソコンと1人で向き合って行う試験であり、終わった瞬間に点数が叩き出されるなんとも試験感がない試験なので、決して緊張しないでよい。適当な気分で受けよう。

そしておそらく、制限時間の2時間を丸々費やすほどの試験ではない。焦らず問題を解いていこう。

まとめ

以上がITパスポートを1日で合格する方法である。

だが、僕はこの方法で誰かが試験に合格することを決して望まない。

 

なぜなら、普通にコツコツ勉強すれば、危ない橋を渡ることなく余裕でパスできるのだから。ちゃんと勉強しろ、みんな。

 

ちなみに

まあわかりやすく傾向と対策を説明しているサイトってあるよね、ってことでこの記事を全否定するリンクを張り付けて今回のオチとします。

www.itpassportsiken.com

 

 

【愚行録】「仕掛けられた3度の衝撃」はどこだったのか。(感想:ネタバレだらけ)

映画

愚行録を見てきた。

gukoroku.jp

 

内容がえげつないので決してデートムービーとしては向いてないが、終わった後の議論が盛り上がることこの上なしな映画なので、ぜひとも友達と一緒に行ってほしい作品。

 

「人と共有したくなる系胸糞悪い映画」としての魅力を語っていくぞ。

「本当にこんな人いたら嫌だ」だらけで胸糞悪い(ちょいネタバレ)

まずは、公式HPのストーリーを転載しておきます。

エリートサラリーマンの夫、美人で完璧な妻、そして可愛い一人娘の田向たこう一家。絵に描いたように幸せな家族を襲った一家惨殺事件は迷宮入りしたまま一年が過ぎた。週刊誌の記者である田中
(妻夫木 聡)は、改めて事件の真相に迫ろうと取材を開始する。

殺害された夫・田向たこう浩樹 (小出恵介) の会社同僚の渡辺正人
(眞島秀和) 。 妻・友希恵 (松本若菜) の大学同期であった宮村淳子 (臼田あさ美) 。 その淳子の恋人であった尾形孝之 (中村倫也) 。
そして、大学時代の浩樹と付き合っていた稲村恵美 (市川由衣) 。

ところが、関係者たちの証言から浮かび上がってきたのは、
理想的と思われた夫婦の見た目からはかけ離れた実像、そして、
証言者たち自らの思いもよらない姿であった。
その一方で、田中も問題を抱えている。
妹の光子 (満島ひかり) が育児放棄の疑いで逮捕されていたのだ――。

 

「関係者の証言」のつなぎ合わせの前半、そして事件の真相を田中兄妹の視点で明らかにする後半という構成。キャッチコピーの「仕掛けられた3度の衝撃」は後半部分にぎゅっと詰め込まれている。

 

「愚行録」の魅力は

①関係者の証言で描かれる人間が「本当にいそう」でとても気持ち悪い。

②これら関係者の証言がつなぎ合わされた結果、事件の真相が明らかになる精緻なパズルが完成されていく感覚

だと思う。

どちらかというと、僕は①の部分が気に入っていて、「良い人々」とされていた田向浩樹と田向友希恵が、汚い部分を人間関係の中で露呈していく様がとても面白いし、徹底的に胸糞悪い。大学や会社を舞台に、彼らが人間関係でマウントを取るために人間を利用していく様が清々しいぐらいだ。

また、田向夫婦だけではなく、彼らを語る登場人物もどこか屑めいていて、人間として壊れているのが良い。彼らの多くは田向浩樹と田向友希恵に利用された「被害者」なのだけれど、「被害者」という可哀想な立場に甘んじられない程度には人間的に問題を抱えている。

ここのバランスがとてもよくて、登場人物が皆屑であってくれるがゆえに、「あの人がかわいそう」的な気持ちを持たずに、誰にも感情移入することなく、フラットな視点で人間の悪意ある汚い活動を観察できる。「胸糞悪い」が、見ている側は心を傷つけられない。

 

こんな人間にはなりたくないという反面教師的ムービーにもなりえるし、こんな人間がこの世の中に少なからずいるという絶望を知れる映画でもあるのだ。

断片的な人の証言が繋がったときの快感(以下ネタバレ)

魅力の②に書いたが、いろんな人の証言が、あるタイミングで、事件の終息に向かい一気に収束していく。

それが、田中妹が田向友希恵と関わっていたという事実であり、そこから田中兄妹は事件の傍観者から関係者に立場を急激に変える。

ここからが「仕掛けられた3度の衝撃」の見せ場であり、ミステリらしい展開の連続だ。

前半の人間の悪意を丁寧に描いたパートから、謎の収束を一気に行う後半への移行。一つの映画で2度楽しい、的な魅せ方がたまらない。長めの映画だけど、最後まで飽きないで見れる仕組み作りが出来ているなあと。

「仕掛けられた3度の衝撃」とは?(完璧にネタバレ)

映画を見終わった後、「3度の衝撃」ってどこだったんだろう?と首を捻った。

なんというか、衝撃と言えるタイミングはかなり多く、3度に絞るとすればどこなのか明確に答えが出ないのだ。

 

僕は、以下3つが公式の指す「衝撃」だと思う。

1度目 田中兄が宮村淳子を殺害

2度目 田向夫婦を殺したのは、田中妹

3度目 田中妹の父親は、田中兄

 

前述したけど、田中兄妹は基本的に事件の蚊帳の外だと思っていたから、急に巻き込まれていき、一番人間として狂っているのが兄妹だったという展開には衝撃を受けた。

1度目の衝撃は、田中妹が田向友希恵と関わりがあったことかな、とも思ったけど、主人公が人平気で殺しちゃってる方が明らかに異常なので、おそらく公式的には「宮村殺害」かなあと。

 

こういう考察ができるって楽しみを与えてくれるキャッチコピー素敵だと思う。

その他、いろいろ謎が深い。

かなり解釈が難しい映画で、ここはどうだったんだろう?というのを整理するのが楽しい映画だった。

僕が感じた疑問は

①そもそも田中兄は、田中妹が田向夫婦を殺害したことを知っていたのか。

→知っていないとしたら、1年前の事件を追う理由がよくわからない。

→知っているとしても、なぜ追うのかわからない。

 (妹逮捕がきっかけで、警察にばれていないか不安になったから?田中兄が書いた記事は、犯人像を妹とは全く違う人間としていた可能性が高い、宮村殺害も「田中妹が疑われたから」という動機付けができる、など、「知っていた」説の方が説明が付きやすいかも)

②稲村の息子は?

「似てきたでしょ?」の言葉を深読みすると、「父親に似てきたでしょ?」という意味にも捉えられる。あのセリフの後の変な間はなんだったんだろう?

田向浩樹と別れた後も交際してて、父親は彼だったとしたら、田向の軽薄さに磨きがかかって面白い。

③田中妹が母になったタイミング

時系列の整理が必要なのだけど、

1年前 : 田中妹、田向一家殺害

半年前 : 田中妹と兄が一度会っている。それ以来会っていない。

現在 : 田中妹に兄が面会するシーンから、物語スタート

 

田中兄妹間の子どもの年齢はよく覚えてないが、0歳~1歳だとしても、兄と妹が行為に及んだのは最低でも1年以上前。田向一家を殺した頃には、命を宿していた可能性が高い。

いつからそのような関係になっていたのか。半年前に兄と妹が会ったときには、何があったのか。田中妹の精神状態はどうなっていたのか。

物語の中心に食い込んできたタイミングがちょっと遅かったので、田中兄妹の深堀があまりできていなかったのが、少々残念ではある。

では本を読もう

人間をとてもよく描けていたし、ミステリとしても完成度が高い。謎も多く話が弾む。最高の映画だったと思った。

しかし、補足したい情報が多すぎる。

どうやら原作があるようなので、こっちも合わせて読んでみようと思った。