狩歌というゲームが面白い
こういうのは「ボードゲーム」と分類されるのだろうか。
とにかく、狩歌(かるた)というゲームが面白かったので感想を書きたい。
良く出来たゲーム名だと思うのだが、端的にゲームの内容を記すと
①基本ルールはカルタと同様。
②プレイヤーが任意の曲を流し、歌詞に出てきたフレーズが書かれた札を誰よりも早くとる。※ちなみに選曲をするのは、取り札がばら撒かれる前。
③札に書かれたポイントが最も高い人が勝利。
我々が行ったときは、プレイヤー4名で全員が任意の曲を流し、計4回のゲームの結果総ポイントが高かったも人を勝利とした。
狩歌は現在3種ほど発売されているようだが、我々は基本セットとパラダイムシフトと呼ばれるセットを混ぜて利用した。
「恋」、「愛」、「君」など、いかにもなフレーズ(基本名詞/これが基本セットに格納されているものだと思われる)や「言う(活用形は自由)」や「咲く」などの動詞(これはパラダイムシフトに格納されていると思われる)の取り札があり、おそらくレアな言葉ほど点数が高く設定されている。
頻出ワードに限っては、1点だが3枚集めると10点などというルールが設定されており、とりあえず簡単な言葉に絞って数を稼ぐという戦略も成り立つ。
正確なルールは分からないが、我々がゲームをした際、1曲の間に取り札の言葉が2回以上出た場合は、1点の札以外については点数が2倍になるなどのルールも設けられていた。
このゲームの素晴らしい点と問題点を述べたい。
①誰でも瞬時に楽しめる
流れている曲のフレーズの札をとるだけなので、誰でも明確にルールを把握しやすい。
世のボードゲームの中には結構習熟に時間がかかり初回で強い弱いがはっきりしてしまうものも多いが、これは初回でも結構フラットに楽しめる。
当然選曲した人間が有利に働くので、必ず1回は自分が優位に立てるゲームが存在するし、何巡かするなら相手が選ぶ曲に出てきそうなフレーズを張っておく、といった戦略もあって面白い。
※友達は熱い系のアニソンばかり選曲したせいで、知らない曲が流れても「だいたいこういうフレーズが出てきそう」という理由で他の人にガンガン札を取られるという場面が存在した。
②ただし、選曲には工夫が必要
曲調が早い系や難しい言葉の連なりになっている系などを選択すると誰も札がとれず変な雰囲気になることがある。
ずっと真夜中でいいのに。『お勉強しといてよ』MV(ZUTOMAYO - STUDY ME)
↑当日、このゲームをすると知らずにスマホに入れてきたプレイリストの多くをずとまよ曲が占めていたのだが、初回で彼女の曲の歌詞をみんなが聞き取るのは難易度高めだと判断し、出番がなかった。皆さんにお勉強しといてほしいところであった。
私は比較的歌詞が聞き取りやすい
香水 / 瑛人 (Official Music Video)
こういった曲を選択してみたのだが、取り札にフレーズが思ったよりも少なく、微妙な雰囲気になってしまった。
曲調がゆっくり過ぎるとスピード感がなく、また、繰り返しのフレーズが多いと「もうないよね」の雰囲気になりがちなので、注意が必要だ。
なので、比較的仲良しとやったほうが、気まずい思いをしなくて済むかもしれない。
③だが、友人の好きな曲を真剣に聴ける機会が作れるのは貴重だ
このゲームの素晴らしいところは、人の好きな曲を真剣に聴けるという点にある。
このゲームはカルタで、フレーズを拾うことが求められるので、かつてないほど真剣に曲と向き合うことになる。普段は流し聴いているような曲と、真正面から向き合うことになるのだ。
それだけでも結構楽しい。良く知った流行りの曲なども、真剣に聴いてみると新たな発見があるものだ。自分で選んだ曲でさえ、「こんなこと言ってたんだな」なんて気づきがあったりもする。
友人と好きな音楽の話をする機会は少ない。僕は結構友人のオススメの曲を聴くのが好きなのでそういう会話を師がちなのだが、それにしたってだいたいは「家帰って聞いてみるね~」と持ち帰り、後日ラインなどで「聞いてみた~よかったわ~」などと報告をし、「今度飲みに行こうぜ~」と本命の話題にすぐに移ろうのが常である。
友人の好きな曲と真剣に向き合う機会は、稀だ。それを自然に、恥ずかし気なく出来るのが良い。
今回は高校時代の同級生かつ同性とやったのだが、それぞれ趣味がばらけていたので興味深いものがあったが、年代をばらけさせたり、性別をばらけさせても楽しいと思う。
ぜひ、皆もやってみよう。