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定時後に映画館

仕事の片手間に映画の話をします。

【ひるね姫~知らないワタシの物語~】難易度の高いリアルを、ファンタジーで描く(感想:ネタバレなし)

映画 アニメ

ひるね姫~知らないワタシの物語~」を見てきた。

wwws.warnerbros.co.jp

 

公式サイトを見て、豪華キャストを見て、めちゃくちゃお金かかってるんだろうなあと思いながら劇場に足を運ぶ。

監督は神山健治さん。「東のエデン」が好きだったので、期待に胸を膨らませていたが、見終わった後の感想は「スゲー制作難易度高そうな映画だったろうなあ」だった。

近未来(東京五輪がある2020年だ)に生じるであろう難しいテーマを、見る人の裾野を広げるために「夢」というギミックを使いながら、誰もが分かりやすく楽しめるように噛み砕きながら描き切った。

これはネタバレなしで見ていただきたいので、どうにか内容に踏み込まないように感想を書いていきたい。難しいなあ。

現実と夢をリンクさせてバランスをとる

まずは、公式サイトのイントロダクションをご覧いただきたい。

wwws.warnerbros.co.jp

まさしくこれだなーと思える一文があるので、引用させていただく。

今より少し先の未来を舞台に、夢と現実をスリリングに行き来するロードムービーが誕生した。

この映画は主人公森川ココネが生きる現実と、彼女が見る夢が交互に展開されていて、現実と夢がリンクするようになっている。

上手いなあと思うのが、現実ではあくまでもリアリティのある2020年の問題を描き、夢の世界では派手なアクション・カメラワークを駆使して現実で起きている問題を分かりやすく童話風にアレンジしたストーリーを展開している。

徹底的に役割分担を行っているのだ。なぜこのような構成にしたか。こちらもまたイントロダクションからの引用なのだけれど、

本作は、「AI」「ネットワーク」「未来への願い」と、これまで神山監督が描いてきたさまざまなモチーフも重要な要素として盛り込まれている。その点で、本作は神山監督のキャリアの集大成でもあるのだ。

とある。

つまりは、神山監督がやりたいことが徹底的に詰め込まれた映画なんだと思う。激しいアクションシーンも、2020年のリアルな課題も、全て彼がやりたいことを実現したのが、「ひるね姫」なのだ。だから、彼のファンからしたらたまらない映画なんだと思う。

 

まぁこれは僕が勝手に作り手側の意図を邪推しただけの話だから、余談だ。視聴者側からして、この「現実」と「夢」のギミックはどう作用したかも言及しておきたい。

バランスをとる、と見出しに書いたが、まさしくその通りで、適切なタイミングで夢と現実が入れ分かることで、ダレることを防いでいる。いつも新しい刺激が与えられているようなイメージだ。

一方で、「早く現実の続きが見たいのに、また夢!」「場面がころころしすぎて」みたいな意見はあるかもしれないが、まぁそこは見る人によるのかもしれない。

 

あとは見る人の裾野を広げたというのもあると思う。「夢」のおとぎ話のおかげで、大人だけが楽しめる作品ではなくて、子どもも楽しめる作品になっているのではないだろうか。ジョイという可愛らしいキャラクター、巨大な鬼とロボットの戦闘、それがあるだけで子ども達は楽しめるだろうし、それだけでは退屈してしまう大人たちにとっても、仮に現実部分のパートだけを拾ったとしても楽しめるようになっている。

トレーラーではあまり言及されていなかったが、この映画では家族愛が前面に押し出されている。そういう映画を、親子二世代で見に行けるようにしたのは、素晴らしい工夫なのではないだろうか(僕の隣に座っていた人が、家族連れのお父さんだった)。

キャストは正解だと思う。

アニメーション作品に、声優さんを起用せずに、俳優さんやタレントさんに声を当ててもらうことに対する意見は賛否両論だ。

ひるね姫」は有名な俳優が名を連ねる「豪華キャスト」でお送りしており、本業の声優よりも俳優の方が多いぐらいだ。

僕は、この映画に限っては、このキャストで正解だと思った。どのキャストをとっても、違和感はあまりなかった。

特に、主人公森川ココネを演じた高畑充希さんが最高。方言可愛いし、抜けた感じの声が可愛い。何をとっても可愛い。

ちなみに、主題歌の「デイ・ドリーム・ビリーバー」を歌ったのも、彼女。歌上手いんだねー。ナイスカバー


映画『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』主題歌予告(デイ・ドリーム・ビリーバー)【HD】2017年3月18日公開

ロードムービーらしい、ちゃんとした街並み

ネタバレになるからあまり書かないが、主人公森川ココネちゃんの地元、岡山県倉敷市から現実世界の舞台は動いていく。街並みの描写がしっかりしていて(実在する企業の看板も容赦なく描いている)、ここが聖地!と明確にわかるようになっているのが、オタク心をくすぐる。

なお、公式で聖地のスタンプラリーを実施しているらしく、こんなものを劇場でもらった。

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倉敷市でスタンプラリーをすると、オリジナルグッズがもらえるらしい!

ぜひチャレンジしてみては?