定時後に映画館

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ワイルドスピードシリーズが面白いのでオススメしたい

その本数が増えれば増えるほど着手するハードルが上がっていく故に、私はあまりシリーズ化された作品を見ようと思わない。しかし見始めたらのめり込んでしまうのが常である。人気だからこそシリーズ化され、なぜ人気なのかというと面白いからである。好きになってしまうのは当然である。

 

昨今私は暇で暇で仕方がなく、アマゾンプライムに加入したのもあり、映画を見るということに対するハードルがぐっと下がった。今だからこそ見れる作品があるのではないかと思い、色々と調べていたらとてつもない本数が制作されているのに、すべて無料で見れてしまうシリーズを見つけてしまった。

 

ワイルドスピードシリーズである。

1作目は2001年に公開、最新作のスーパーコンボは9作目で、21年公開予定の次回作で10作に到達する化物コンテンツだ。つい最近8作目のアイスブレイク("本編"の最新作)が無料で見れるようになったので、9作すべてをたった今見終えることが出来た(スーパーコンボは時系列としてはアイスブレイクの後だったので、スピンオフではあるものの見るのを渋っていた)。

 

見る前は「カーアクションが凄いだけ」という印象を持っていたのだが(失礼)、しっかりと面白かったので、「長いし見たくなーい。車興味なーい」という皆様に魅力を伝えていきたい。車興味なくても面白いんだよ、びっくりするぞ。

 

魅力①(カー)アクションが凄い

これは見る前の印象通りだが、想像以上に凄い。
初期(私の感覚としては3作目ぐらい)はストリートレースが物語の軸で、「ド派手なレースを楽しむ」作品であったので、正直車が好きではない人にとってはアクション映画としての物足りなさを感じていた。
しかし、1作目から車を使ったアクションの派手さを意識しており、画面映えするシーンは必ず盛り込んでいる。例えば1作目の踏切越えのシーンなどは結構有名だ。

 

とりえあえず3作目までは純粋なカーレースと、退屈させない賑やかしアクションを楽しめばいい。

流れが変わったのが4作目のMAXから。
3作目までは悪との闘いがストレートレースの域を超えないものだったのだが(要は事件の規模がそこまで大きくない)、4作目から急に名立たるシリーズものアクション映画に匹敵するほどの国際規模な事件に主人公たちが巻き込まれるようになる。

世界を救う系アクション映画に変貌するのだ。

4作目のMAXは肩慣らしといった感じだが、5作目のMEGA MAX以降はアクションの域がぶっ飛んでいるので、カーアクションというジャンルではなく、アクションという大きなジャンルでも戦えるほど画面に力がある作品に仕上がっている。

もちろんカーレースのエッセンスはほぼ全作に共通して残っていて、物語のどこかにはそういったシーンがあるように設計はされているのだが、主軸は主人公たちが敵とバシバシ戦う感じのアクションと、車でありとあらゆるものを破壊する・あるいはありえない移動をこなすアクションとなっている。

さらにMEGA MAXからはキャストもアクション映えするようにだいぶそろっており、ジェイソンステイサムがコメディめいた状況で華麗なアクションを決め、ドウェインジョンソンが人間離れしたパワー系のアクションをこなすという感動の仕上がりとなっている。


アクションがカーアクションの域を超えて、ストーリーを追わずとも画だけでも価値のある作品群に仕上がっているので、興味がない人はまずはMEGA MAXから見てみてほしい。

 

魅力②シリーズでテーマが一貫しておりブレがない

シリーズものの悲劇といえば、間に変な作品が挟まったり、コンセプトがぶれてしまってファンの気持ちが離れていくことだと思うが、9作すべてに一貫したテーマがあるのがワイルドスピードシリーズのよいところ。

つまり、1作目を見て面白かった人はその後8作すべて楽しめる可能性が高い。

 

で、「そのテーマってカーアクションでしょ?」と見ていない諸君は思うだろうし、私も見る前まではそうだったのだが、画面の作りだけでなくシナリオにもしっかりと軸が通っていて、基本的にワイルドスピードシリーズは「チーム」や「ファミリー」に重きを置くという明確なテーマに沿って物語が作られている。

驚きのない予定調和の作品をつまらないという人は一定数いると思うが、逆にテーマに沿ったブレのない安心感のある作品には価値があると私は思っている。
見た人が期待した内容を方向性を間違えずに120パーセントで再現することが出来ている作品は素晴らしい。ワイルドスピードシリーズはその域に達している。


チームやファミリーなどといったテーマは在り来たりなように思えるが、それがシリーズで一貫して行われていること、矛盾なく成立していること、そのテーマをシナリオで活かし作品にクライマックスと呼ばれるシーンを作れていること、その尊さと言ったらたまらない。なぜなら、

■仲間と一緒に困難を乗り越えていく
■仲間のためならなんだってやる

■共通の敵を倒すために新たな仲間を作る(過去の強敵が仲間になる)

といった展開、少年漫画をはじめとしたありとあらゆるコンテンツの王道中の王道である。王道を堂々と走っている作品は強いのだ。ワイルドスピードはそういう作品である。

 

今回のオチ 

3つぐらいに分けて魅力を伝えようと思ったが、①アクションの派手さと②王道のシナリオですべて説明ができてしまうから二つで終わろうと思っている。まめな人は1作目から、とりあえずスゲーシーンを見たい人はMEGA MAXから見始めるとよいと思う。

なお、7作目のユーロミッションはアクションについてもシナリオについてもシリーズ屈指の名作だと思っている(アベンジャーズのエンドゲームに似た感動があった)。1作目からの積み重ねが感動を生み出しているので、最高の形で見たい人は1作目からコツコツと見ていくことをオススメする。

 

なお、今回の記事を書いたモチベーションは、スーパーコンボにハッティ・ショウ役で出演していたヴァネッサ・カービーである。ぜひ今後も活躍願いたい。