【アントマン&ワスプ】ポストクレジットの内容が気になって気になって(インフィニティ・ウォーのネタバレもあり)
見てきました。MCUファンとしてはインフィニティ・ウォー後初の作品としても期待をしていたのだけれど、、、
ざっとネタバレしながら感想を書きます。
感じざるを得ないスケールダウン感
ブラックパンサー、インフィニティ・ウォーとMCU作品が続いている中、上がり切ったハードルを乗り越えられなかったのではないか、というのが素直な感想。
作風もスケールも違うシリアスな作品が続いた中で、インフィニティウォー直前の話をGotGほど振り切れていないコメディタッチのヒーローアクションにしてしまったのはまずタイミングが悪かった。
また、前作アントマンで感じた身体が小さくなるという特性を活かしたアクションも目新しくなくなってしまったのも残念。
本作は「小さいならではの描写」は少なく(ミニマムサイズにカメラのフォーカスがあまり当たらない)、サイズを変えることが出来ることを活かしたアクションに振り切っていた印象だ。小さくなり姿を消し、次の瞬間別の角度から攻撃をする・・・といったスピード感溢れるアクションは良かったのだが、1作目で形成されたアントマンへの期待はそれではない、と言った感じ。
本作ではアントマンが結構な頻度で巨大化するが、やはり小さくなった世界での描写の方が面白い部分はあったので、あまり印象に残らなかった。
というのも、本作のヴィランは物をすり抜ける能力を持った女性と、スーパー能力を持たないヤクザみたいな人である。シビルウォーのように圧倒的な戦力を持つ連中の中での巨大化は映えるのだが、どうも本作のヴィランが相手だと巨大化は盛り上がらない。
とは言ったものの、ちゃんと映画として面白い
今回はアントマンだけでなく、ワスプも主人公。
公式でも「頼りなさすぎるヒーロー・アントマンと、完璧すぎるヒロイン・ワスプ。」と謳っているように、基本的な話の流れは
①アントマンがヘマをやらかす
②ワスプがフォロー
③とはいったものの、ワスプもピンチに陥る
④そんな時にはアントマンが活躍
を繰り返している感じだ。
新ヒロインのワスプに焦点が当たるし、元々アントマンはダメ人間っぽいところがあったので、「ワスプを立ててアントマンを落とす」という印象は一切抱かなかったので、そこはバディとして絶妙なバランスを保てている。
もはや「彼らはセットじゃないといけない」という印象を持たせることには成功した。
話の流れとしては、
■量子世界に囚われたワスプのお母さんを取り戻そうとしラボにマシーンを製造
■身体がすり抜ける本作のヴィラン「ゴースト」がワスプのお母さんの命を源とし、自らの身体の不具合を治そうとする。そのために、ラボ(アントマンの世界観なので、キャリーバックサイズに縮む)を奪おうと画策する。
■ヤクザみたいな一般人もビジネスのために、ラボがほしい。
■上記3勢力の皆で、ラボの奪い合いが行われる。
みたいな感じで、ずっと追いかけっこをしているような状態だ。そのため起承転結がはっきりしていないのっぺりした話になっている。合間合間で刺し込まれるコメディちっくなシーンで笑い、小さくなったり大きくなったりアクションでわくわくするのが本作の基本的な楽しみ方だ。
インフィニティウォーの結末は?
もはや見る前からポストクレジットの内容が気になって仕方がなかったのだが、案の定ポストクレジット中の映像でサノスの指パッチンの結末が描かれる。
■アントマン(スコット)⇒生存/ただし量子世界に取り残され元の世界に戻る手段が現状内
■ワスプ(ホープ)⇒消滅
■ハンク(ホープの父)⇒消滅
■ジャネット(ホープの母)⇒消滅
■ゴースト(本作のヴィラン)⇒不明
ワスプは家族を取り戻し、アントマンは量子世界に本作のヴィランであるゴーストの容態を安定させるための素材を取りに行く。しかしその素材の採取に成功したが、アントマンを元の大きさに戻す装置が作動されない。なぜなら、指パッチンでホープの家族は全滅してしまったから。
というのがポストクレジット中の映像の内容。
アントマンは実質動ける状態にいないので、4作目アベンジャーズは初期メンバーとキャプテンマーベルが主に動く感じになる感じだろう。量子世界には謎の可能性が秘められているので、中盤ぐらいからアントマンが絡みだす可能性もなきにしもあらずだ。インフィニティウォーで活躍できなかった分しっかりとした見せ場を作ってほしい。
だけど、せっかくバディ感を本作で醸成したのに、ワスプだけ消滅というオチはなかなかもったいない気がする。
本作のクライマックスである家族の再開シーンも、インフィニティウォーの結末を知ってしまっているから手放しに喜べなかったし・・・。
MCUという大きな枠組みの中での1作品を創るってやっぱり難しいんだな、と改めて感じた作品であった。