定時後に映画館

仕事の片手間に映画の話をします。

【ミニマリスト】モノを持たない価値は解放感にある。

2017年6月に購入したスマートフォンが壊れた。短い寿命であった。指から滑り落ちた彼が地面に叩きつけられるまでの過程は、まるで走馬燈のようであった。ゆっくりと私の脳裏に刻み込むように、彼は私から離れていく。そして、彼は果てた。尽きた。死に至った。

 

せめて中身のデータだけでも取り出せないかとパソコンにつないだところ認識さえしてくれない。年末年始にインドに行ったのだが、そこで撮りためた思い出も一緒に消えてなくなった。ブログで何か書こうかと思っていたのでネタがなくなったのは残念だが、経験が消えてなくなるわけではないし、覚えていればとりあえず物は書けるので、悶絶するほどのミスではない。

 

そう、精神的なダメージは大きくないのだ。なぜなら、19800円で買った旧式のXperia端末だったから。

iphone8やらXやらに世間が浮足立っているなか、私はあえて価格もスペックも低い残念なスマートフォンを使っていた。私のスマートフォンを馬鹿にする者もいた。だが、私はスマートフォンに大金を払おうとは一切思えなかった。

 

10万弱の大金をスマートフォンにつぎ込むだけの金がないというのも理由の一つであるが、一番の理由は常に持ち歩かなければならない生活必需品に愛着を持ちたくないからである。

私の意識を、スマートフォンから出来る限り逃れさせたい。モノからの解放。私が目指しているのはそれだ。

 

普通に生きているだけでも、画面がひび割れたスマートフォンをよく目にする。私は知っている、スマートフォンは精密機器であり、結構簡単な衝撃で画面にひびが入る。つまりは壊れやすい。

壊れやすいということを知っていると、そのスマートフォンを大切にしなければいけなくなる。カバーを付ける、強化ガラスフィルムを貼り付ける。丁重に扱う。

私は、そういったことがめんどくさいのだ。ぽいっと投げて、シャワーを浴びながら聴き、最悪ベッドの中で下敷きになってしまってもいいし、バッテリーの消耗を気にしてギリギリまで使い切ってから充電器に差し込むような工夫もしたくない。

自分の意識がスマートフォンに少なからず持っていかれる。それは自分の行動を制限する要因になる。スマートフォンが私のスマートな生活を邪魔することになってしまうのである。矛盾だ、なぜスマートフォンを利用する私のスマートな思考が阻害される必要があるのか。

 

「まぁでもそんなの意識するのは最初のうちでしょ?」そういう人は多い。というか、そういう人ばかりだからひび割れたiphoneがこの世の中に溢れかえっているのだ。

だからといって、「慣れれば適当に扱うようになるしいいや」で済まされる問題ではない。

大金を払ってワクワクして買ったiphoneが購入4日目とかにぶっ壊れたらどう思うだろうか。凄く傷つくだろう?気持ちが滅入るだろう?だから、壊れやすくて高価なものは買いたくないんだ。

気を遣わなきゃいけないし、気を遣うのを疎かにして壊れたらすごく悲しい気分になる。そんなものを日々持ち歩かなければならないストレスと言ったら半端じゃない。

 

だから私は安いスマートフォンを買う。バッテリーの持ちは悪いし、すぐに熱くなる。決してサクサク動作するわけでもない。それでも、いいのだ。

日々のアラーム、天気の確認、LINE、緊急の電話、乗換案内、地図、メール、スケジュール、ジャンプ+、銀魂BLEACH

私に必要なのは上記機能のみ。それだけやるなら低スペックスマホ格安SIM最低プランで十分なのだ。

 

 

スマートフォンに限ったことじゃない。私はいつか終わりが来ることが分かっているものに金をかけるのが嫌いだ。特に身に着けるもの。理由は同じである。気を使いたくない、楽に生きたい、失ったときに傷つきたくない。

だからプレゼントでマフラーや手袋を貰ったときのプレッシャーは大変なものである。大切に使うのだが、大切に使うことで擦り切れている自分がいる。

 

少し前にミニマリストという言葉が流行った。モノを徹底的に排除するあの姿勢にはなんとなく共感できる(やりすぎは何事もよくないけど)。モノがなくなると解放感があるのだ。自分が身軽になった感じがある。それゆえに、私は物を買いたがらない。ただでもプレゼントという形で大切にしなければいけないものは貰いたがらない。必要不可欠なものを最低限持ち歩く。それが一番精神的に楽なのだ。モノを持って幸せな気分になる人の気持ちもわからなくないが(買い物するとテンションが上がる)、あれは麻薬的なハイ状態であって、精神の安寧を担保するものではないのではないかというのが私の考えだ。

 

閑話休題。皆さんもぜひ、スマートフォンを安いものに買い替えてはいかがだろうか。割れたガラスにセンチメンタルになる必要がなくなるかもしれない。

 

まぁ、スマホぶっ壊れた僕、今相当ナーバスになってるけどね。


米津玄師 MV「アイネクライネ」

なんかこの曲が脳内で流れてる。