定時後に映画館

仕事の片手間に映画の話をします。

街中でアンケートや名刺交換を求める研修はやめたほうがいい

国際展示場でよく開催されている「xxxEXPO」というものに遊びに行くことがある。

 

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まぁ例えばこういったものだ↑。年中テーマごとに国際展示場で開催されていて、情報収集や新しい商材を調べるのに重宝している。

 

今回は、「xxxEXPO」の帰りに出逢った、とある青年との出来事を記事のネタにしてみた。映画の話じゃないので、さらっと終わらせる。

 

「営業の研修なのですが」

「xxxEXPO」の帰り道、国際展示場駅に向かって疲労を蓄えた能面のような表情で歩いていると、爽やかな好青年に話しかけられた。

「営業の研修で名刺交換をしているのですが」

僕は175センチ身長があるが、僕よりも身長が高かったのできっと180センチはあるだろう。すらっとしたモデル体型で、詳細は覚えていないがスーツもリクルートスーツのようなシンプルなデザインではなく、洒落たものだった気がする。顔はよく見ていないが、雰囲気ではしっかりとイケメンだった。声も快活だった。

一瞬脚を止めそうになった。しかし、霞みがかった頭にも多少なりとも判断能力は残っていて、僕は「すいませんそういうのはダメです・・・」と言って足早に彼の元から去った。

 

背中から「あれ~?」という声が聞こえた。

 

笑ってしまった。

 

「あれ~?」ではない。なんだ、「あれ~?」って。こっちのセリフだ、「あれ~?」は。

 

営業の研修で名刺交換をしている、と彼は言っていた。営業の研修。なるほど。

いや、営業の研修ってなんだよ。

 

僕は営業職ではないし、勤め先は多少業態が変わっているところなので、一般のモノ・コトを売る営業がどんなことをしているのかは分からない。しかし、営業の研修と称して、社員に道端で知らない人との名刺交換をさせるのはいかがなものだろうか。

 

僕に限ったことではないと思うけれど、よほど良いモノ・サービスでもない限り、よく分からない会社や販売店からは購買はしたいと思わない。それは個人に限らず、法人でも変わらないと思う。

道端でいきなり話しかけられ、名刺を渡され、その会社からサービスを受けたいと思うだろうか。僕は思わない。「道端で名刺交換を求める非常識な会社」という印象を抱いてしまう。

営業の研修ならば、自社のモノやサービスを買ってもらうような営業活動の教育を行うべきだ。ところかまわず名刺をばらまき、他者の情報を手に入れるという行為が許されてしまうような研修は行うべきではない。

 

僕に話しかけてきた好青年が、どんな研修を受けていたのかはわからない。だが、おそらく「名刺100枚交換してこい」みたいなノルマが設定されている研修だったのだろう。

それで身に着くスキルは何だろうか。知らない人に話しかける能力とか、飛び込み営業としての能力とか? 

まあ確かにそれはあるかもしれないけれど、そのスキルを身に着けさせるための研修で、自社の評判を落としてしまったら何の意味もプラスマイナスゼロどころか、全社としてはマイナスとなってしまうのではないだろうか。

 

研修を受ける立場の人、ということはおそらくその人はまだ未熟な営業さんだ。ちゃんと一から指導をしなければいけない。例えば「名刺を交換する」という研修をするならば、ちゃんと場を整えてあげるべきだ。怪しまれない方法とか、場所とか、そういうことを指定するぐらいのことはするべきだろう。

 

「場所を探すことも営業力の強化につながる」

 

と言われてしまったらどうしようもないが、右も左もわからない社員に対して、「やってはいけないこと」を教育するのは研修をする立場の人間として必要なことだと思う。

「街中で名刺を配ることは、やってはいけないこと」かどうかは断言できない。僕が個人的に「怖いな」と思っているだけなのかもしれないからだ。法律で禁止されているのかどうかなんて、分かりっこない。研修する立場の人も、事細かにそういう法律とか倫理とか、考えるのは大変だろう。

それでも、研修する立場の人なのだから、それぐらいやってほしいんだ。少なくとも、名刺を配れそうな場所っぽい「国際展示場駅前」ぐらいは名刺を配ってはいけない場所としてマークしていてほしかったのだ。

 

なぜなら、東京ビックサイトの目の前の巨大サイネージに「名刺交換にご注意ください」とでかでかと書かれていたのを、僕は見てしまったから。

注意くださいって書いてるじゃないか、青年よ。あるいは研修を実施している担当者よ。もしくは企業様よ。注意される場所で名刺交換は、しないほうがいいんじゃないのか?

 

それでも、意外とそういう企業は結構ある。

国際展示場名刺交換事件の話は以上なんだけど、同じような経験が何度かある。

「アンケートに協力してください」とか、まぁちょっと話は別だけど、いきなり社用ケータイに電話をかけてきて「不動産買おうぜ」とか。

「忙しいんで」とか「僕は不動産王なので必要ないです」とか、そんな風にして普段ははぐらかしているのだけれど、こういう明らかに怪しいと消費者に思わせてしまうようなビジネスをしている企業は結構ある。

 

おそらく、そういう「数撃てば」的方法でも食いついてくれる消費者や法人が結構この世の中にはいるからだろう。そして、もしかしたら、そういう人たちは「数撃てば」商売をしている企業から購買したサービスやモノに満足しているのかもしれない。

だとすれば幸せなことだ。タッチポイントが少々一部の人に警戒されるというだけで、売る人と買う人がお互いに満足をしているなら、それでいいと思う。詐欺とか、悪い商売とかをするのはもってのほかだけど、街中で急に話しかけてくる人や電話をかけてくる人がそういう商売に身を置いているとは言い切れない。

 

ただ、お願いがある。

僕には、やらないでくれ。

僕は人見知りなんだ。知らない人と話すのが怖くてしょうがない。

だから、急に話しかけないでくれ。さわやかな笑顔で、あるいは若さを前面に押し出した快活さで、無視することが出来ない社用ケータイへの電話で、話しかけないでくれ。お友達になってから商売を始めてくれ。それこそ、「xxxEXPO」に出展して、そこで僕と話そう。場が整っていることが大事なんだ。

 

・・・とは言ったものの、母数を稼いでより多くの人にものを売ったり、情報集めたりしている人々が、僕だけ省いてくれるわけないよね。

なんかそういうのから身を守るセコム的なサービス、ないかなあ。