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【ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: リミックス】ヒーロー系コメディ(感想:ネタバレあり)

marvel.disney.co.jp

 

見てきた。

 

マーベル作品は「ドクター・ストレンジ」を不覚にも見逃してしまった以外シリーズ全て網羅しているのだけれど、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズが一番好きだ。そして、「リミックス」は一作目よりもパワーアップしている。作品としてのクオリティは前作を上回ったと思う。

 

ポイントはノリノリな音楽と、シリアスであるべき戦闘シーンにも容赦なくネタをぶち込んでくるコメディ要素、そしてキャラクターの魅力。

アベンジャーズシリーズはもはやシリーズが続きすぎて「新参者お断り」な雰囲気を醸し出してしまっているが、まだアベンジャーズに合流していない彼らの物語なら話は別だ。ぜひとも「アベンジャーズシリーズには興味ないよ」という方々も、見てほしい一作となっている(流石に、「リミックス」初見だと楽しめない。1作目の「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を見てから、劇場に足を運ぼう)。

 

備忘録的に好きだったシーン、要素をまとめていくぞ。中盤から大いにネタバレしていくので、注意してほしい。

 

オープニングが最高(ここまでネタバレなし)

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズと音楽は切り離せない。

 

1作目から、主人公ピーター・クイルが母親の形見である「最強MIX」と呼ばれるカセットテープとWalkmanを愛用していたこともあり、彼の生まれである地球の70~80年代の音楽が劇中で多用されていたが、今作も重要なシーンを音楽が余すことなく盛り上げている。

歌詞の意味や、音楽自体が、登場人物同士のやり取りに取り上げられ、ストーリーに大きく影響している。音楽を題材にした映画はこの世に多く存在しており、当然ながらそれらの映画は音楽を劇中で大切に扱っているが、それと同等程度に「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズは音楽に重きを置いている。

 

 どんな曲が使われていたかって? サントラが発売されるようだから、収録曲をぜひ見てほしい。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス オーサム・ミックス・VOL.2(オリジナル・サウンドトラック)

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス オーサム・ミックス・VOL.2(オリジナル・サウンドトラック)

  • アーティスト: サントラ,ザ・スニーパーズ feat.デヴィッド・ハッセルホフ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2017/05/12
  • メディア: CD
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残念ながら洋楽に疎く、70~80年代にはこの世にいなかった僕は、「ひゃーこの曲使いますかー」的な感動を抱くことは出来なかったが、特に「音楽の使い方が良い!最高だぜ!」と思ったシーンがあるから、ここだけピックアップして紹介したい。

 

そう、それがオープニング。


アイツらが帰ってきた!『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』予告編

 

予告編の23秒ぐらいまでを見ていただきたい。

オープニングはこのタコみたいな化け物とガーディアンズが戦闘するシーンで始まるのだけれど、ここが秀逸。ベビー・グルートが「ミスター・ブルー・スカイ」を再生させ、彼がノリノリで躍っている背景で他の4人が必死にタコと戦闘しているというもの。

「ミスター・ブルー・スカイ」の軽快なノリとベビー・グルートの可愛らしいダンス、そして重火器が惜しみなく使われた背景の戦闘。これから映画が始まる!というテンションの盛り上げに大いに貢献してくれている。「Guardians of the Galaxy Vol. 2」という題字の出方もカッコいい。

 

つい最近「LA・LA・LAND」を見たときも「これは完璧なオープニングだな」って思ったんだけど、この映画のオープニングも負けず劣らずだった。このシーンのためだけに、もう一回映画館に行ってもいいな!ってぐらい。

コメディとシリアスの絶妙なバランス(ややネタバレ)

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズの良さは、笑いを絶やさないところにある。ブログのタイトルにも書いたが、「コメディ映画」という枠でも十分通用するぐらい、劇場でも笑いが起きていた。

本作2時間18分という長さだが、適度に息抜きをさせてくれるので、一切疲れを感じさせなかった。かといってずっとふざけ続けているのではなく、しっかりと男泣きを誘うような幕引きでしんみりとした余韻のある映画になっている。

 

個人的に好きだったシーンは

・伏線込みのパックマンの登場

・メリーポピンズ

アイーシャのレッドカーペット

 

こうやって挙げてみたけど、やっぱりレトロなネタが結構散りばめられているようだ。パックマンとかメリーポピンズとかはギリ分かったけど、僕では理解に及ばないようなネタがいくつかあったんだろうなあ。70~80年代に詳しい方はおそらくもっと楽しめるぞ。

キャラクターの魅力(徐々にネタバレ)

「リミックス」が前作からさらにパワーアップしたところは、キャラクターの掘り下げ。前作キャラクターが立ち切れていなかったグルート(今回はベビー・グルートか)、ドラックス、ヨンドゥが輝いていた。彼らの活躍をピックアップしたい。

マスコット、ベビー・グルート

前作は巨大な木だったために、「僕はグルート」しか言葉をしゃべれないグルートは何やら不気味な存在となってしまっていたが(完全に戦闘要員)、今作は小さくなって立派なマスコットとして大活躍。

前述したオープニングの可愛らしいダンスに加え、予告編でも取り上げられていたロケットとの起爆スイッチコント、ヨンドゥのトサカを取りに行くシーン、宇宙船が墜落しそうな場面でチョコレート頬張っているのんきさ。場の雰囲気を読まない(しかもそれが「可愛いから」で許されてしまう)彼の行動が、その場その場で笑いを生んでいた。

 

しかしエンドロールで青年になってしまっていたね・・・。さよならベビー・グルート。次回作ではどんな姿で出てくるんだろう。

バカになりあがったドラックス

前作では「家族を殺された復讐者」という設定にフォーカスされていたため、ちょっと刺々しい雰囲気があった彼だが、「リミックス」では人の好いおバカさんに成り下がっていた。あるいは成り上がっていた。

歯に衣着せぬ物言いと、脳筋な行動で笑いをとっていた。

(ロケットもずけずけ言うタイプのキャラクターだが、作中で言われていたように彼はどちらかというと素直になれなくて暴言を吐いているアライグマ。ドラックスは、別に暴言を吐こうとしているつもりはなく、純粋に失礼なことを言う。)

 

特に、今回のゲストキャラクター、マンティスちゃんとの掛け合いがとても良い。外見が気持ち悪いことを容赦なく責め立て弄る。しかしマンティスちゃんはそのいじりを気にするような素振りを見せず、それどころかドラックスに心を開いていく描写があるので、視聴者として気分が悪くならない。とても絶妙な関係を築いているのだ。

「お前も綺麗だよ、中身はね」は名言だと思う。

父親としてのヨンドゥ(ここから激しいネタバレ)

本作のテーマは、「家族」。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の5人の絆はもちろん、前作で激しくいがみ合っていたガモーラとネビュラの姉妹としての関係も描いていた。

だが、本作の軸を担っていたのは、主人公ピーターと父親との関係。「リミックス」は幼少期にピーターを宇宙に攫ったヨンドゥがようやく「父親」となった物語でもある。

 

その彼が「父親」になるまでの流れが非常に綺麗。

 

ピーターの実の父親が登場

→ようやくピーターは自らの孤独を埋める家族を見つけて喜ぶ。

→しかしその実の父親がピーターが大切にしていた母親を殺したことが判明。挙句の果てに大切な音楽プレイヤーを破壊されてしまう。

→ピーターは父親に勝利。しかし滅びゆく星に取り残されてしまう

ヨンドゥが自ら犠牲となって、ピーターを宇宙船まで逃がす。

→映画のラストシーンでヨンドゥの葬儀が行われ、彼が育てたピーター、そしてかつて彼を追放した仲間に認められエンディング。

 

このようなストーリーなのだが、お分かりの通り物語の核にヨンドゥが存在しているのである。だって、クライマックスを彼が担っちゃうんだぜ?

前作ピーターの敵なのか味方なのかよくわからないおっさんだったのに、今作では主人公と対等程度の扱いをされているのだ。大出世。

 

もちろん、「リミックス」という枠の中で十分ヨンドゥがピーターに認められていく過程は描けているのだが、1作目からずっとピーターとヨンドゥの関係を視聴者に意識させていたことが大きい。これがシリーズ物の最大の強みであり、溜めが大きいだけ、ひっくり返ったときの感動が爆ぜるということを見事に体現している。

 

ピーターは前作からずっとヨンドゥに対して悪態をついていて、「働かないと食っちまうぞ」と言われたことをずっとトラウマに思っているというセリフを何度も言っていた。もちろん今作でもピーターのヨンドゥに対する悪態は尽きない。

しかし、一方でヨンドゥは自らを犠牲にし、ピーターを救った。ヨンドゥの部下たちにも「ピーターをひいきしている」と何度も言われていたし、実際、前作ではピーターは何度もヨンドゥを裏切るような真似をしているが、彼は笑って許しているのだ※。

 

※今作で明らかになるが、かつて仲間の信頼を裏切り自らの立場を失ったヨンドゥが、同じような行動をしているピーターを許そうとしていたのはなんだか泣ける。

 

ヨンドゥに攫われたという被害者意識が抜けないピーターと彼を父親の気持ちで見守ってきたヨンドゥ。身を挺してピーターを救ったことで、ヨンドゥはようやく父親として認められた。まさしく父と子を描く物語の模範解答。

コメディ一辺倒にせず、この感動を映画のクライマックスに持ってくるのは流石の手腕だと思った。

 

おまけ(小ネタ)

ここまででだいぶ魅力は語りつくしたのだけれど、最後に好きだった小ネタ・調べて気付いた面白いことをまとめておきたい。

唐突なシルベスター・スタローン

何も調べないで劇場に足を運んだものだから、びっくりした。

名優が出ているじゃないですか、しかもちょい役じゃなくて、割と重要そうな配役で。次回作も出るんじゃないかなあ、楽しみ。

ロケットの中の人

これはブログ書こうとして調べものしているときに知ったんだけど、中の人、ブラッドリー・クーパーだった。

イケメンがあられもない暴言を吐いているという事実にちょっとテンションが上がっているけれど、ハングオーバーに出てたぐらいだからレアではないのか。

スタッフロールが好き

スタッフロール中に映像が流れるのはマーベル作品のお馴染みだけれど、「リミックス」のエンドロールは視覚的にも楽しかった。

特に、スタッフロールの文字が「I am Groot」から本来の文字に変わる演出が大好き。こういう小ネタを仕込んでいるから、「映像流れるし・・・」って気分でスタッフロールを眺めなくて済む。細部に神が宿ってんぜ。

 

 

というわけで、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックスの感想でした。

次はVol.3かインフィニティ・ウォーかね、彼らを見れるのは。楽しみだなあ。

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