定時後に映画館

仕事の片手間に映画の話をします。

【君の名は。】新海監督らしさを大衆に向けに色づけした傑作(感想:ちょいネタバレ)

スゲータイトル長くなっちゃったな笑

 

何はともあれ、ようやくBD/DVDの発売日が7/26に決定したということで、映画を見た当時書き留めて置いた感想を放出することにした。12月末にブログを始めたので、公開の機会がなかったんだ。

www.kiminona.com


 5枚組で発売って聞いたことないんだけど・・・どんだけ売れるんだろう。

「雲の向こう」「秒速」「言の葉」はBDを購入したけど、5枚組で12000円っ!!

あれですよね、スタンダード・エディションを購入すればいいって話なんだけど、12000円のセットが存在してしまっている以上、手に入れたくなるのがファンってものなんだよな。

 


「君の名は。」予告

 

アマゾンやらGEOやら普段使っているサービスが一斉に「君の名は。」!!!って叫び始めて笑ってしまったよ。円盤発売まで、公開からほぼ1年かかってるんだよな、感慨深い。

 

購入するかどうかはともかく、とりあえず感想の放出を。

 

持ち味を殺さないで、大衆に迎合する絶妙な調整

迎合、と書くとマイナスのイメージを持たれてしまうかもしれないけれど、僕は褒め言葉で使っている。スゲーな、と。よくまぁこんなにも多くの人に愛される作品を作れたな、と。

私は彼の作品を全て見ているけれども、新海作品の魅力は「人と人、特に男女の距離感」だと思っている。惹かれ合っているはずなのに、何らかの障害ゆえにお互いの気持ちはすれ違ってしまう。そういう描写が抜群にうまい。恋愛における焦燥感を描かせたらピカ一。
君の名は。も男女の入れ替わりと彗星を上手くギミックとして利用して、2人が惹かれ合うもすれ違ってしまう状況を作り上げていた。
このシチュエーションが完成されているだけで、「ファンが求めている新海誠作品」は再現できていると思う。だから、ファン(彼の作品らしさが好きな人)として見に行った僕は、「君の名は。」を多いに楽しめたわけだ。

 

一方でこれまでの新海誠作品と比べて大きく変わった点もあった。これが「君の名は。が商業的にヒットしていて多くの人が良かったと言っている理由だと思ってるのだけれど、物語が終始爽やかだった。登場人物が全員驚くほど前向きで、観ていて気持ちが良い。

今までの作品は、恋愛の焦燥感を描くために過去にとらわれている男がいたり、いつまでも塞ぎこもってる女性がいたり、どこか陰鬱な雰囲気が立ち込めているものが多かった。
「登場人物が抱えている負の思いがあって、それに向き合いながらも希望を抱く」という物語も作品の魅力なのだけれど、どうしても作品が明るい雰囲気にはならない。
「映画なんてみんな楽しい気分になりたくて観てるんだ、どうせならハッピーで明るいほうがいいじゃない」という人もいるだろうし、事実僕だってそういう話のほうが好きだ。
そういう大多数の人に標準を合わせた希望の話を新海監督が作ったことに僕は結構感動してる。しかも彼の持ち味を殺さないまま。
どこかのインタビューで新海監督が「面白い映画を作りたいと思った」と言っていたけれど、まさしく面白い最高のエンタメ作品になってたと思う。

音楽の使い方が上手い

前前前世」が紅白でも歌われるぐらい、世間的なブームとなったけれど、あの曲と共に流れたオープニング映像を見たとき高揚感で鳥肌が立った。

秒速5センチメートル」の「One more time,One more chance」もそうだけど、新海監督は音楽(特に主題歌)に映像をのせるのが上手。
映画を見てて一番幸せな瞬間はやっぱり背筋がぞくっとなるほど気持ちが高鳴るシーンを目の当たりにしたときなんだけど、それを当時劇場で久々に味わえて「新海監督好きだなあ」と感じたのでした。

RADWIMPSという若者に受けそうなバンドに音楽を託したのもヒットの要因の一つだと思う。

ちなみに

これらの大衆受けの要素を綺麗に新海作品に内包させることが出来たのは、プロデューサー、川村元気氏の影響が大きいと勝手に思っている。

lite-ra.com

あまり映画を見るときに「プロデューサー」を意識したことはないのだけれど、新海監督の豹変に初めて「何が要因だったんだろう」と疑問を持ち、結果彼の存在にたどり着いた。

プロデューサーによっても、作品は大きく変化する。映画はチームで作るものなんだなあ、と初めて意識したのも、「君の名は。」でした。

 

(でも、一番好きな作品は「言の葉の庭」なんです。いずれまた、感想を記事に書こうかな。)