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定時後に映画館

仕事の片手間に映画の話をします。

【夜は短し歩けよ乙女】乙女がひたすらに可愛い(感想:ネタバレだらけ)

 来場者特典の話だけして、本編の話を一切してなかったので、今更ながら本編の感想を書こうと思う。

midoumairu.hatenablog.com

 

kurokaminootome.com

 

この映画の魅力を一言に凝縮するならば、「黒髪の乙女(cv:花澤香菜)がひたすらに可愛い。付き合いたい」なのだけれど、視聴者万人が感じるであろう黒髪の乙女への淡き恋心を声を大にして語ってもひねりがないので、「上手いなー湯浅監督!」という点をいくつかピックアップしてみた。

 

乙女が可愛い

・・・とは言ったものの、ヒロイン、黒髪の乙女の魅力無くしてこの映画は語ることが出来ない。

徹底的に黒髪の乙女が可愛いというだけで、この映画は大いなる輝きを放てている。可愛いとは価値なのだ。可愛いだけで勝ちなのだ。この作品を見終えた後、友人と共に焼肉に行ったのだけれど、私はひたすらに「可愛かった、こんな人と付き合いたい」としか言っていなかったらしい。映画の感想を書くブログをちょこまか更新しているような人間の発言ではない。

 

しかし、可愛いものは仕方がない。可愛いポイントを書かせてくれ。

アホ毛

キャラデザ万歳!と言ったところなのだが、常に彼女の左耳あたりにぴょんと一本アホ毛が出ているのが可愛い。公式サイトの「キャラクター紹介」を見てくれ。

 

②声

花澤香菜さん。

 

③好奇心旺盛(ここから先、ちょっとずつネタバレ)

キャラクター紹介にもあるが、彼女は人目を気にせず面白い!と思ったものに躊躇なく飛び込める天真爛漫さがある。この性格が「夜は短し歩けよ乙女」の物語を動かしていくのだが、何事にも楽しそうに臨んでいく姿勢には誰もが惹かれるだろう。

やっぱりいつもニコニコしていて楽しそうな女の子は、魅力的なのだ。

そんなことに気付かせてくれたのも、黒髪の乙女だった。

 

ちなみに具体的に可愛いと思った瞬間をいくつか挙げてみたい。

◇詭弁踊りを躊躇なくこなす姿

口を蛸のようにして腰を落とし腕を振るいながら練り歩くという、誰がやっても気持ち悪い「詭弁踊り」が本作には登場するが、それに「我こそが」と果敢にチャレンジする乙女。

 

◇文化祭で鯉を担いじゃう姿

身体の丈ほどある鯉型のリュック的なものを、躊躇なく背負ってしまう可愛らしさ。

 

◇文化祭の即興ヒロイン力

経験はございませんが(←ここ重要)、キスだってやぶさかではないという役への思いの深さ。

 

 

④誰にも媚びず、平等に接することが出来る健気さ

スケベ親父にはお友達ぱんちを繰り出し。

誰もが恐れる李白老人とも酒を飲みかわし、説教さえしてしまう。

友人たちが風邪をひいたときには全員の介抱に回る。

 

「冬」の李白さんに対して「人との繋がりの尊さ」を語るシーンがあるが、彼女が一つ一つの出会いを大切にしていることが行動の端々から感じ取れるのが良い。

 

⑤恋に気付いた瞬間

鯉をぎゅーっとして、どたばたしちゃう姿。一瞬しか映っていないが、究極に可愛らしい瞬間だと思う。ベストシーンオブ「夜は短し歩けよ乙女

 

 

・・・こんなところだろうか。

彼女の全力が胸を打つ。黒髪の乙女が楽しければ、我々も楽しい。

先輩と同じ目線で、乙女に恋をすることが出来る映画であった。

 

一晩に詰め込む(以下めちゃくちゃネタバレ)

春は李白との飲み比べ。

夏は古本市。

秋は文化祭。

冬は風邪の流行。

 

原作は京都の春夏秋冬を楽しめる小説であったが、劇場版は春夏秋冬を一晩に詰め込んだ。

なんと無理がある、一晩があまりに長いだろう、とは思ったものの、一夜続きであるがゆえに物語の繋がりが良くなっている部分があった。あっぱれ脚本さん。

 

たとえば、

秋、文化祭でパンツ総番長と紀子さんが恋に落ちるきっかけは、春に錦鯉センターから巻き上げられた鯉が頭に落ちてきたこと。

 

夏、先輩が必死に収集した「ラ・タ・タ・タム」は冬に恋が成就する鍵となっている。

 

特に前者のパンツ総番長の件は「うまいなあ」と感心した。

短編×4の印象が強い原作に対して、一続きの物語を意識しているのが劇場版だと思う。

 

四畳半神話大系」からのファンがにやにやできる(以下ネタバレ)

森見先生×湯浅監督と言えば、ノイタミナ枠で放送していたテレビアニメ「四畳半神話大系」である。本作が森見先生原作のアニメ化第一作であったと記憶している。

こちらも原作の良さを活かしつつも、アニメーションならではの工夫をもってして別の魅力を引き出せていた素晴らしい作品であった。

私は元々森見先生の作品が好きだったので、「四畳半神話大系」を見ることにしたのだが、本作で湯浅監督のファンになった人も多かろう。私もその一人だ。

 

そんな「湯浅監督の描く森見作品」の虜となった子羊達を、「ほれこういうのが好きだろう」としっかりと導いてくださったのも、「夜は短し歩けよ乙女」の魅力である。

ちゃんと「四畳半神話大系」からのファンのニーズも満たしているのだ。

 

まずは、古本市に現れた「本の神様」について。

こちらもキャラクター紹介を見てほしい。

どっからどう見ても、小津である。

小津と言えば「四畳半神話大系」の人気キャラクター。残念ながら世界観は共有していながらも、「夜は短し歩けよ乙女」の原作には一切顔を覗かせない人物であった。

それを、本の神様として登場させてしまうとは。劇場版では全く同じ顔つきで、小憎らしい立ち回りを演じてくれていた。

 

そして、冬、病床に臥している先輩の脳内会議にて。

乙女への誘惑と純情の間で揺れる先輩の脳内会議に、乙女が乱入してくるシーンに、最も湯浅監督らしさを感じた。

ぐりぐりとカメラを回しながら、背景をぐにゃぐにゃと歪ませて、乙女は上へ上へと向かっていく。「このシーン、やりたかったんだろうなぁ」とニヤニヤしてしまった。

 

ちなみに、この脳内会議のシーンでは性欲の代名詞と言える「ジョニー」が大活躍する。こちらも「四畳半神話大系」のアニメ版で活躍したキャラクター(キャラクターと言ってよいのかわからないが、「夜は短し(ry」のキャラクター紹介に並んでいたので、キャラクターで良いのだろう)だ。

性欲を暴走するカウボーイで描くのは面白い比喩表現だなぁ、と四畳半の時にも感心していたのだが、そういう良い点をしっかりと次作に引き継いでいく潔さに拍手を送りたい。

 

というわけで、これから「夜は短し歩けよ乙女」を見る人には、「四畳半神話大系」を見てから劇場に足を運ぶことをお勧めしたい。

 

ちなみに

夜は短し歩けよ乙女」の話題はこれで以上である。

劇場の予告でやっていたのだが、湯浅監督の最新作が今年公開するらしい。

lunouta.com

完全オリジナル作品は初めてらしい。こちらも期待したい。