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定時後に映画館

仕事の片手間に映画の話をします。

【マリアンヌ】ブラッドピットと一緒に愛を疑おう!(感想:後半ネタバレあり)

久々の更新になってしまった。

 

マリアンヌを見てきた。

marianne-movie.jp

 


『マリアンヌ』特報30秒

 

恋愛映画ってどこか結末が見え透いていて、「まあこういう感じだよね」という予定調和を楽しむところがあるけれど、マリアンヌは性質がちょっと違う。

 

その愛が本物か、偽りか。最後までブラピと一緒に妻を疑える究極の2時間を楽しめる映画だった。

公式サイトを見てはいけない。

その愛が本物か、偽りか。妻役を演じるマリオン・コティヤールに、最後まで視聴者が疑惑の目を向け続けられる物語の構成が、この映画の大きな魅力でもある。

 

だが!!!公式サイトのSTORYを見たら!!!結末が容易に想像できてしまう内容だった!!!

 

だから、これから「マリアンヌ」を見たい人は、公式サイトの下調べをしないほうが良い。楽しみが半減すると思う。

 

でも、やっぱりどんな内容だかは把握しておきたいよね、という方にちょうどいい記事がございました。

ciatr.jp

 

引用させていただきますと、この映画は

実話を元に、1942年の第二次世界大戦中にモロッコで出会った男女のスパイの物語を、ロマンスとスリラーを織り交ぜて描いている本作。

とのことです。

配給側としては、ロマンスを前面に押し出したプロモーションをしているってことでしょうね。スリラーとして楽しませたいならば、結末が想像できるSTORYにはしないでしょう?

 

最後までブラピを疑心暗鬼にさせるマリアンヌ(ここからややネタバレ)

マリオン・コティヤールの演技がこの映画を成り立たせている。

 

ストーリーを補足して説明しておこう。

スパイとして出会ったマックス(ブラピ)とマリアンヌ(マリオン・コティヤール)は、作戦を成功させて結婚。その後幸せな日々を過ごすが、ある日マリアンヌがドイツのスパイ(大戦中だから敵国だね)だと疑いの目を向けられてしまう。マックスは彼女が白か黒かを判断するための作戦を命じられ・・・というお話。

 

物語はざっくり3部構成となっている。「マックスとマリアンヌが結婚するまでの出会いを描いたパート」と「結婚してからマックスがマリアンヌの疑惑を晴らそうと奮闘するパート」と「マリアンヌが白か黒か判明した後のパート」だ。

 

結婚するまでは、マリアンヌは完全に女の顔をしている。スパイあるある。妖艶な印象で男を惹きつける女。

 

マックスがマリアンヌの疑いを晴らそうとするパートでは、完璧な「良き妻」だ。マックスに完全に心を開いていて、娘を大切にしている、幸せな家庭を築いた妻であり、母。

 

そして白黒が判明した後は、裏に何かしらの思いを秘めた疑惑の女となり、我々視聴者を最後まで疑心暗鬼にさせる。

 

よくまあ、こんなに演じ分けられるな、と。マリオン・コティヤール、スゲーなあと。元々顔つきが影のある感じだから、妖艶なスパイ役だったり、何かを企んでそうな深刻な表情だったり、そういう演技がとても映える。しかし物語中盤では完璧にチャーミングな妻であり、母なのだ。

彼女の完ぺきな演技が、中盤からラストシーンまでの、我々およびブラピの疑いを膨れあげさせている。あっぱれ。

 

マリアンヌの白黒がはっきりした後が、熱い。(完全にネタバレ)

ここから完全なネタバレ。

 

マリアンヌは、スパイでした。娘と夫を人質にされて、通信を盗聴し、ドイツに流していたとのこと。

で、ここからがすごい。妻を愛した夫のマックスは2人での逃亡を図るが、最後まで「本当に脅されてスパイ行為をしていたのか」を疑わせるような演出がたくさんある。

 

拳銃をしまっている場所に視線を向かわせたり(つまりはカメラが、なんだけど)。

マックスがいない間に車から逃げていきそうなそぶりを見せたり。

娘を置いていくようなそぶりを見せたり。

 

これらの細かい演出のおかげで、まったく最後まで「マリアンヌは、マックスを愛した妻なのか」がわからないのだ。そして、散々疑心暗鬼にさせた後に、自害することで夫と娘の立場を守るという行動に出る。

だからこそ、涙するのだ。疑われていようと、最後には家族を守ろうとした彼女の愛に。溜めがあるからこその、涙。

本物の愛を描くために、彼女が「偽りの存在」だと思われているという事実はどうしても必要で、それを最後まで執拗に描き切った執念が素晴らしかった。

もう一度言う、公式サイトを見てはいけない。

既に映画を視聴済みの皆さんは、公式サイトを見ていただきたい。

marianne-movie.jp

 

以下STORYから引用。

全てが明かされた先にある、涙の物語。 

結末判明してるじゃないか!!!

涙の物語ってさぁ、もう日本の映画市場において感動を指す言葉でしかないわけよ!「妻に裏切られて辛いっすわー」って涙の物語はありえないんだよね。

この一言で、結末が丸わかりだよ!!マリオン・コティヤールの迫真の演技と、最後まで疑わせるような演出を入れたファインプレーが台無しだよ!

 

ちなみに、公式サイトのTOPにはインスタにあがっている感想がずらっと並んでいる。

 

情報が溢れかえる社会さ。でも、映画ぐらいは前情報なしで楽しみたいと思うんだよ。

ある程度ネタバレを見て、感動できるってわかって、その上で見るかどうか判別するんだろうな、普通の人は。なんとなく、ギャップを感じた瞬間でした。