【ザ・ギフト】クリスマスにオススメ♡心が温まる夫婦の愛(感想:ネタバレなし)
クリスマスイブです。
僕は東京都内在住ですが、人混みが苦手なので街からそっと離れて、自宅のデスクトップとにらめっこしています。
こんなクリスマスソングを聴きながら。
Mariah Carey - All I Want For Christmas Is You
「All I Want For Christmas Is You」といえば、ラブアクチュアリーですが、残念ながら独り寂しいクリスマスイブを過ごす中、こんなにも温かい映画について記事を書く気分にはなれない。来年のクリスマスを期待してくれ。
では、今年、こんなにも捻くれた気分でクリスマスを過ごしている僕がオススメしたい映画は何か。はい、こちらです。
ほら、クリスマスと言ったらプレゼント♡
というわけで、日本では2016年10月に公開された映画、「ザ・ギフト」の話をします。
ちなみに、タイトルの心温まる?夫婦?っていうのは、嘘です。
あらすじ
詳しくはリンク先を。とある夫婦(サイモン&ロビン)が引っ越してきたんだけど、サイモンが高校時代の旧友(ゴード)とばったり再会!
ゴードは親交を深めようと、サイモン&ロビン夫婦にプレゼントを持って何度も彼らの家に訪れる。それを煙たがってサイモンはゴードを追い払うんだけど、それ以降夫婦の周りで不可解なことが起きて・・・。
本当に怖いのは誰か
この映画、「サイコスリラー」というジャンルらしい。サスペンスと同じようなジャンルなんだけど、「サイコスリラー」は物語が未解決で終わるとのこと。
確かに、見終わった後とてもモヤモヤした。誰も幸せにならない、救いのない物語なのだ。
あらすじを読んだあなたは思うだろう、「ゴードマジ意味わかんない、不審者怖い」
違う。怖いのは「何を考えているかわからない人がつきまとってくること」ではなく、その原因を生んでしまった人間の汚さと、その汚さへの報いだ。
人の心の弱さと、その弱さが生んでしまった悲劇がこの映画の全てである。
物語が進むにつれて、隠れていた登場人物たちの本心が露わになる。どうなるのだろう、という不安が募っていき、そして、最悪のラストで幕を閉じるのだ。
「サイコスリラー」は物語が未解決で終わると前述したけれど、それだけでなく、この映画は我々視聴者が、登場人物を裁けないのが難しい。
「こいつが悪い!」「こいつがこんなことをしなければ!」と裁ければ、もやもやせずに、もしかしたらスカッとした気分で劇場を出ることが出来たかもしれない。しかし、この映画はなかなか巧妙で、加害者は同時に被害者であり、被害者が同時に加害者なのだ。手放しに誰が悪いと言えない、絶妙な形で幕を閉じる。それが視聴者の「モヤモヤ」させる。
とにかく、決して幸せな気分になれる映画ではない。人間の心の弱さとそれが生んだ悲劇を目の当たりにする勇気がある人が見に行けばいい。どうだ?クリスマスに見るには、最悪な作品だろう?
ちなみに、予告篇を見て「この映画・・・怖いんじゃないの?ホラー?」と思っている人は安心してほしい。僕もホラー映画は苦手だけど、急に大きな音が出たり、急に人が飛び出て来たり・・・そういう視覚・聴覚に訴えかける系の「怖さ」はあまりなかった。(1・2回はあったけど)
ニュースで猟奇的な事件を目の当たりにしてしまった、あの胸糞悪い感覚に近い。それに耐えられる人が見るべき映画だと思う。
ここまで散々言ったが、その胸糞悪さに耐えられるメンタルの持ち主ならば、楽しめる映画だと思う。視聴者の気持ちをこんなに揺さぶる映画が、駄作なわけないのだから。
今回のオチ
とにかく、人間不信になる映画なんだよ。結婚なんてしたくねえと思ったね。クリスマス、時間を持て余したカップル達よ。ぜひとも間違えてこの映画を見てほしい。
そういえば、10月後半に公開だったけど、まだこの映画やってるのかな・・・?
もうやってねえじゃねえか!!!
どうせ世のクリスマスラバーたちは、「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」とか見てくるんだろ!?知ってるよ、知ってる。はいはい、楽しんできてくれ。僕は年始に見てくるよ。ひとりで。
※ちなみに「ザ・ギフト」DVDの発売は2017年3月8日だってさ。ギフトとしてお渡しするのはおススメしないけどね。